全国に導入されて1年がたつ暴力団排除条例。そして今月末に施行される改正暴力団対策法など、いま暴力団排除の動きが加速している。企業や市民による利益提供や名義貸しを禁じることで、暴力団を弱体化させる効果を生んだ一方、福岡では困窮した暴力団によるとみられる市民を狙った凶悪事件が相次ぎ、警察が警戒態勢を敷いているが、なかなか犯人検挙には結びついていない。また、暴力団包囲網が狭まる一方で、別の凶悪な犯罪集団が繁華街などで動きを活発化し始めている。暴力団に属さない、いわゆる“半グレ”と呼ばれる集団である。警察は、こうした集団の実態解明にも乗り出しているが、従来の組織犯罪の捜査手法は見直しを迫られている。市民の安全をどう守っていくのか。実態を探り課題を検証する。
みんなのコメント