東日本大震災で過去最高の1兆2000億円が支払われた地震保険。新規の加入者が増え続けている。しかし今、査定に対し、被災したマンションの住民から様々な不満の声があがっている。査定の対象となるのは柱や梁など、建物の「主要構造部」の被害のみ。生活に不可欠なエレベーターや高架水槽などの設備の損傷が大きくても「主要構造部」に被害がなければ保険金は全く出ない。また、査定の区分が三段階のみのため、被害の度合いが少し違うだけで受け取る保険金が10分の1になってしまうことや査定のプロセスが見えにくい事への苦情も多い。こうした声を受け、国と業界は地震保険の見直しを検討し始めた。次の災害に備えて地震保険はどうあるべきか。東日本大震災が浮かび上がらせた課題から考える。
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