アメリカと北朝鮮の急接近を受けて、中国・ロシア・北朝鮮を隔てる国境の川・図們江周辺では、二つの大国・中国とロシアの思惑が交錯している。中国の延辺朝鮮族自治州では、北朝鮮のラジン港を目指す高速道路の建設が急ピッチで進む。かつて大陸の豊富な天然資源を確保するため日本が建設した満州開拓の玄関口・ラジン港を、中国は国際貿易の玄関口として開発を狙っている。一方のロシアは、日本海への物流ルートを確保するため、シベリア鉄道をラジン港へつなぐ計画を進め、ロシアの鉄道大学に北朝鮮からの留学生を受け入れている。今回、日本のメディアとして初めて撮影が許可された中朝国境地帯の最新ルポとともに、北朝鮮を巡る国際権益の舞台裏を追う。
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