寝たきりの原因、第一位、脳卒中。いま、新薬の登場で治療現場が大きく変わった。血栓を溶かす薬「t-PA」を、発症3時間以内に投与すれば、後遺症が残る割合を劇的に減らせるのだ。ただ、この薬、副作用が強く、医師の熟練等が必要で、使える病院は限られている。しかも、東京など自治体では、救急隊がどの病院でt-PAを使えるか把握していない。脳卒中で助かるかどうかは、たまたま、t-PAが使える病院に運ばれたという「偶然」が左右するのが実態なのだ。病院と救急隊・自治体との連携の悪さを描き、新薬の登場で浮き彫りになった救急医療体制の課題と解決策を探る。
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