全国の酒店でつくる「全国小売酒販組合中央会」で、組合員から集めた年金資金が流用された疑いが強まっている。使い道がわからなくなっている資金は、平成3年から、あわせて2億4.000万円にのぼり、酒販組合の元事務局長(写真上)が不正経理に関わり、年金資金を横領していた疑いで、きょう逮捕された。さらに酒販組合では、144億円の年金資金が海外に投資されたものの、回収できなくなっている。投資のリスクについて、組合に十分諮られないままずさんな投資が行われていた疑いもある。酒販組合に年金資金を預けた酒の小売業者は全国で2万人余り。老後に備えて長年貯えてきた資金が消えてしまい、年金も殆ど受け取れなくなってしまった。酒販組合をめぐっては、組合の政治団体でも、およそ8.000万円の政治資金の使い道がわからなくなっている。年金流用事件をきっかけに次々と浮かび上がる疑惑。政界をも巻き込んだ、酒販組合の不透明な資金の流れを追う。
みんなのコメント