新潟県中越地震では、自宅が被災したために車中泊を強いられた人が相次いだ。こうした人がエコノミークラス症候群によって亡くなった「災害関連死」の事例が確認され、その危険性がクローズアップされた。 あれから1年、被災地では死に至らなかったものの、避難生活を続けるうちに血栓が出来てしまい、苦しんでいる人が今も多数いることが新潟大学の調査などで明らかになった。中には血栓が出来ていることに気づかず放置した結果、症状を悪化させた人もいて、広範囲な調査が求められている。一方、エコノミークラス症候群以外にも、持病が悪化したり、突然体調が悪化するなどして命を落とす人も少なくない。こうした人の多くが災害に関連した死であるとは認められず、遺族は今もやりきれない思いを抱えている。地震から1年、今も「後遺症」に苦しむ被災者の姿を描く。
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