「カニ王国」北海道が今かつてない危機に直面している。
日本の消費量の半数を占めるロシア産のカニの水揚げ量が大幅に減るきっかけになったのは、4月から始まった水産庁の「密漁規制」。乱獲が資源枯渇をもたらすという恐れから、ロシア船が正規の輸出許可証をもっているかどうかの審査が厳しくされた。
この結果、ロシア産カニが日本から締め出され、加工業者や土産物屋の閉店が相次いでいる。サハリンなどのカニ業者は、リスクが大きい日本を避け、水揚げ先を韓国に移し始めた。
ロシア側カニ密漁業者の証言や韓国取材を通じて、北海道を代表する水産資源カニをめぐる大きな地殻変動を描く。
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