欧米の医療機関で院内感染を起こす細菌として広がっている菌、VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)。アメリカでは年間数千人以上が感染し、体の抵抗力の弱くなった人が感染すると死に至ることもある。
今年、北九州市の病院で、5年間で35人からVREが検出されていたことがわかった。別の病院でも同じタイプの遺伝子を持つVREが検出されていたことがわかり、地域での拡がりも懸念されている。市の調査では、病院の衛生管理や抗生物質の使い方の問題、有効な手だてが打てなかった行政の対応の遅れが浮かびあがってきた。病院では感染対策を徹底的に見直し、今月からは市が医師会と協力して広域調査も始まった。
VREの広がりを防ぐにはどうすればいいか。市の調査報告書などをもとに検証する。
みんなのコメント