大学生がNHKのイベントを企画!「夏のワクワク学祭2022」
- 2023年03月09日
2022年4月に結成した「NHK学生委員会」。最初にメンバーに示された目標は「8月に行うNHKのイベントを企画・運営する」ことでした。
大学生がNHKのイベントを企画
全国各地に地域放送局を持つNHKですが、その多くで年に1回「会館公開」というイベントを実施しています。NHKの取り組みを知っていただいたり、放送局の中を見学していただいたりするもので、多くのお客様がいらっしゃいます。
福島局では、併設する「福島市子どもの夢を育む施設・こむこむ」の夏まつりに合わせて、毎年会館公開を実施してきました。このイベントに、学生委員会で取り組むことにしました。
4班に分かれて準備
「どうやって準備を進めればいいのか」 「どんな役割が必要なのか」
突然大きな目標を示され、驚きを隠せない学生も少なくありません。
大丈夫です。NHKには、イベントや公開番組などを担当している職員がいますので、準備の進め方やスケジュール感、当日の動きまでしっかりとサポートしました!
アドバイスを受けて学生たちは、「企画班」「運営班」「機材班」「広報班」の4班に分かれました。
月に1、2回の全体打ち合わせを休日に行うほか、学校の授業やアルバイト、サークル活動など、それぞれの予定の合間を縫って、各班での打ち合わせを重ねてきました。職員もそれらの打ち合わせに参加したり、学生の相談を受けたりしながら、学生たちの一体感が醸成されていく様子を目にしていました。
自分たちで広報活動
イベントポスターやチラシも、学生が製作しました。完成した広報物は、大学やアルバイト先など、学生のネットワークを活かして各所に配布しました。イベント前日は、設営の様子や見どころなどを、ローカルニュース「はまなかあいづTODAY」内で中継。リポートも学生一人で行いました!
テーマは「つながり」
学生委員会のメンバーにより、このイベントのテーマは「つながり」に決まりました。学生同士のつながり、地域の人々とのつながりを深めようと、企画を練りました。
ステージ企画では、県内の大学のサークルを迎え、科学実験ショーやダンスショーなどを実施。
「(コロナの影響で)入学して、1年以上経って初めての発表の場がこのイベント。NHK学生委員会のみなさんに声をかけてもらい本当に嬉しかった。また参加したい」
と、大学2年生で結成したダンスチームの清々しい笑顔が印象的でした。
昔あそび体験スペースも、多くの子どもたちでにぎわいました。学生の発案で、地域の老人会の方々を「昔あそびのプロ」としてお招きしました。2日間、子どもたちとの触れ合いを続けたおじいちゃん、おばあちゃんはお疲れでしたが、「元気な子どもや大学生に元気をもらったよ」と話していました。ここにも「つながり」が生まれていました。
大学生が伝えたい“福島の魅力”
「福島の魅力を発信したい」と、学生が「相馬野馬追」「日本酒」「ナツハゼ」について取材し、会場に展示しました。
取材先からのご厚意で、相馬野馬追の甲冑(かっちゅう)と旗や、県内各地の日本酒の瓶などを借りることができ、展示に華を添えていました。
イラストを得意とする学生が「Fukushima MAP」を、工作を得意とする学生が本物そっくりの果物のレプリカを制作するなど、多様な学生が集まる学生委員会ならではの展示となりました。
視聴者の顔が見えた!
たくさんのお客様に来場いただきましたが、特に嬉しかった「つながり」を紹介します。
7月に学生委員会3名で制作した「相馬野馬追」のリポートを見て、このイベントに来場したという方がいました(約60キロの道のりを!)。なんと偶然にも、その方が甲冑を身にまとい、馬に乗っている写真を飾っていたのです!その方は非常に喜ばれ、学生との会話が弾んでいました。
「来年は(野馬追を)見に来るのではなく、出場しなよ」と誘っていただき、困惑しつつも照れ笑いを浮かべる学生。自ら発信したものが届いていたことを実感した瞬間でした。
学生から職員が学び、成長する
大学も、学年も、趣味や好みも異なる41名。当然たくさんの苦労がありました。それでもオンライン打ち合わせなどを駆使しながら、イベントを作り上げることができました。その過程で、学生たちの一体感が醸成され、一人ひとりが成長していく様子を目の当たりにしました。私たちNHK職員も、学生と一緒に取り組むことで地域との接点が広がり、新たなアイデアに触れることができています。これからも“NHK学生委員会”の活動を継続させ、福島放送局は成長していきます!