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語り部とアンケート

全国200人以上の語り部から届いた回答全国200人以上の語り部から届いた回答

Q1語り部活動を続けていく上で、大変さを感じたことがあるか

Q1 語り部活動を続けていく上で、大変さを感じたことがあるか

Q2Q1で「はい」と回答された方
→その大変さは何か(複数回答可)

Q1 語り部活動を続けていく上で、大変さを感じたことがあるか

その他を選んだ方の回答

・語り継いでいる被爆者が聞き取りの途中で亡くなってしまい、聞いておけばよかったことや確認したいことが二度と本人に聞けないこと。(長崎県 20代 女性)
・当事者の実感をリアルに伝えきれないもどかしさを感じています。(沖縄県 20代 男性)
・自分の記憶もあいまいになってくること(熊本県 40代 男性)

Q3なぜ語り部活動をしているか

・友人や同僚が津波で命を落としたことがきっかけです。その死をむだにしない。防災意識を多くの人に持ってもらいたい。(福島県 50代 男性)
・生まれた年に満州事変が始まりさらに東京大空襲にもあいました。戦争が無意味なことを次世代の人たちに伝えることが私の使命と考えているから。(東京都 90代 女性)
・原点は水俣病で犠牲となった家族への思いです。水俣病だった家族の存在を40年あまり隠し続けた自身の経験から水俣病への差別、偏見をなくす活動をしたいと思ったから。(熊本県 70代 女性)
・復興できた感謝を伝えること、津波の教訓を後世に伝えていくことが全国からいただいた温かいご支援への恩返しと考えているから。(北海道 50代 男性)
・被爆者の男性との約束。彼が亡くなったあとも紙芝居を使い彼の被爆体験を語り継いでいます。(長崎県 70代 女性)

Q4都道府県をまたいだ語り部どうしのつながりは必要か

Q4 都道府県をまたいだ語り部どうしのつながりは必要か

Q5Q4の理由

「必要」「どちらかというと必要」

・自分一人で語っているときは時には無力感が生まれ孤独になります。ほかの人と体験を話し合うことで連帯感が生まれます。(熊本県 70代 女性)
・お互いに参考となるし、励みになる。そういうネットワークができれば、全国への波及効果や後世へ語り継ぐことの強化が図られる。(北海道 60代 男性)
・いつどんなときに災害が起こるかわからずどこで起きても対応できる人を育成するため(岡山県 40代 男性)

「必要ない」「どちらかというと必要ない」

・自分の地域を正確に伝えることでいいと思う(岩手県 70代 男性)
・語る内容が違うから。戦争と災害では被害に対する思いが違うのではないでしょうか。
(広島県 60代 女性)

Q6活動を続けていくために必要なことは何か

・若い世代に語り継いでもらう仕組みができるといいと思う。(愛媛県 70代 女性)
・語り部個人の活動には限界があり、国や県などの公的機関の支援(関わり)が必要(福島県 70代 男性)
・「楽しさ」「仲間」「探究心」「アイデア」「活動の場」「資金」「広報活動」「調査」「知識の習得」「バージョンアップ」「若い人の力」「世代を超えた協力」(長崎県 60代 女性)
・語り部の活動をやっているのは自分だけではないんだと思えるように語り部同士の交流の輪を広げていくことだと思う(長崎県 60代 男性)

Q7伝え方、話し方で工夫していることやどのような手段で伝えているか

・「もしあなたが同じ状況だったらどう思いますか」と問いかけ当時の状況や被爆者の気持ちを想像してもらうことで相手が受け止めやすくなる。(広島県 40代 男性)
・柔らかいタッチの水彩画で、必要に応じて輪郭をぼかすことで、怖くて聞けない、見られない、ということができるだけないよう心掛けている(長崎県 20代 女性)
・語り継ぐ、教える、聞かせるのではなく、一緒に知るくらいのスタンスでいる(東京都 40代 女性)
・目をつむり 風の音や鳥の声を聞いてもらう。それは50年前も100年前も変わらないものだと思う。ものに触れてもらうなど相手の年齢層関係なく伝わる工夫をしている。(沖縄県 20代 男性)

Q8語り部活動をする人を増やしたり、育成したりするにはどんなことが必要ですか

・できるだけ多くの体験者の話を一緒に聞く。そして深めていく。一緒に学んでいくことが大切だと思います。(東京都 90代 女性)
・仕事の選択肢の1つとして語り部活動を視野に入れてもらうことが必要だと考える。(神奈川県 20代 女性)
・語り部の人たちは特別ではなく普通の人。だから語り部でない人も“自分が知っていることだけでも話してもいいんだ”という雰囲気にする工夫が必要だと思う。(長崎県 60代 男性)
・研修の機会を増やす。(鹿児島県 70代 男性)
・横のコミュニケーションをとっていくことが必要。個人での活動になりがちだが、一緒に頑張る仲間とのつながりが、モチベーション維持、心の支えになるため。(兵庫県 40代 男性)

Q9仕事をしながら語り部をしているか

Q9 仕事をしながら語り部をしているか

Q10「はい」と答えた方。仕事しながら活動を継続する上で大変なこと、
それでも続けていく理由、続けるために工夫していることは何か

・職場に理解いただき休みの調整をしてますが全部の活動にはなかなか参加ができません。でも少しでも力になりたいから続けます。(福岡県 20代 女性)
・仕事との接点を見つけ、そこに役立てる(東京都 40代 男性)
・語り部だけで生活は不可能。観光ガイドとしての職業の身分が低く、この職業が成り立つような施策が必要(岩手県 70代 男性)
・講話原稿の作成時間も含め語り部と仕事両立させるため健康を維持すること。(東京都 60代 男性)

自由記述

・車いすユーザーとして真備の水害の体験と教訓を障がい者の立場から型にはまらない方法で伝承に携わっています。“私たち抜きに私たちのことを決めないで”という提言のもと発信しています。(岡山県 60代 女性)
・被災当時の「物」はその当時のことを教えてくれますが、「人の心」は「人の言葉」をもってしか伝わらないと思っています。(長崎県 50代 女性)
・“絶対に伝えなきゃいけないんだ”と力む必要はないと思います。
「伝えたい」と思った初心を忘れないだけでもいいんです。(埼玉県 40代 女性)
・起こってしまった事実を変えることはできないが、教訓として後世に残すことはできる。教訓があったから助かった命もあった。今の私たちにできることを一緒に頑張りましょう。(福島県 20代 女性)

分析・協力:東北大学災害科学国際研究所 佐藤翔輔准教授

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