浜通り
ニカラグア 女子野球誕生物語
グラン・ペルソナ” 異国の夢に汗まみれ
いわき市出身の阿部翔太くん。小学校から大学まで、野球一筋の27歳だ。
実は翔太くん、中米ニカラグアでは、“グラン・ペルソナ”、スペイン語で“偉大な人”とも呼ばれるほどの青年。
なぜなら、彼は、持ち前の行動力を武器に、それまでニカラグアに存在していなかった、
女子野球リーグをたった2年足らずで創設しちゃった男だからだ。
人口およそ600万人。今から2年前、翔太くんは青年海外協力隊の野球普及員としてニカラグアに渡った。
決して豊かとは言えないお国柄だが、国民は国技の野球をこよなく愛し、メジャーリーガーや国内のプロ野球選手になるのが、多くの子どもたちの夢だ。
ところが、野球普及員として野球教室を開いていた翔太くんは、ひとつの疑問を抱くようになる。
教室や授業で野球を教えても、
女の子がひとりも参加してこない。
理由を尋ねると、意外な答えが返ってきた。
「野球で金が稼げる可能性があるのは、男子だけ。女子は野球をやっても意味がない。女子はスポーツなどせず、家事をしていればいい」
スポーツをしても金は稼げない。
女性がスポーツすることに否定的な眼差しの残るニカラグア。翔太君は閉口した。
「スポーツは金を稼ぐプロになるためだけのものじゃない。みんなと練習に励んだり、勝利を分かち合ったりすることこそ、スポーツの醍醐味だ。」
そう考えた、翔太くん。
練習に来た弟の引率で、グラウンドに来ていた1人の少女に声をかけた。
スポーツウェアに野球帽、いかにも野球が好きそうな少女。試しにバットを握らせてみた。
すると、ずっと野球をやってみたかったと言わんばかりに、バットを振る。
翔太君はこの少女の動画を撮影し、SNSでアップした。すると、堰をきったように200人の女子が、野球を始めることになった。
翔太君は、日本の知り合いに声をかけ、野球道具やユニホームの支援を要請。
さらに、雨の日も風の日も、毎日女子たちに野球を教え続けた。
少女がバットを始めて振ってから、半年後。
ついに、ニカラグア初の15チームが参加する、女子野球の対外試合が行われた。
ニカラグアの女子野球リーグは、翔太くんの功績を称えて、リーガショータと名付けられた。
「この先、国際大会などでニカラグアの国名が、世界にとどろけば、女子の地位は向上し、国は変わると思う。
女子野球を通して、ニカラグアの未来を切り開こうとしている翔太くん。
帰国して、新たな活動をはじめた。
ニカラグアの選手を日本に招待して、ハイレベルな日本の女子野球に触れてもらうというものだ。
日本の女子野球は、世界ランキングトップ。日本での経験が、次につながるモチベーションになると考えている。選手数名を呼ぶとしても、渡航費用は100万円を優に超える。
翔太くんは、貯金を切り崩して、ひとりで企業を回り、支援を募っている。
グラウンドではなく、今度は会議室で汗をかき、理解を求めていく。
金なし、職なし、彼女なし。
それでも翔太くんは、ニカラグアで感じた使命感を胸に走り回る。
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