2015年11月26日 (木)
ふるさとツアーズ~第24回 大熊町~
福島59市町村の人たちに旅のガイドになってもらいふるさとを紹介してもらう「ふるさとツアーズ」
今回は大熊町。
大熊町は、福島県の浜通り、太平洋側の中央に位置する町です。
現在は、原発事故の影響により全町民が全国38都道府県、
福島県内45市町村へと避難しています。
役場機能を現在は、会津若松市、いわき市、二本松市に移し、
復興に向けた、帰町への準備をしています。
そんな大熊町について、
大熊町・産業建設課の中里良さん
にお話を伺いました。
大熊町は震災後に復興を祈願して、
震災当初に多くの町民を受け入れてくれた会津地方や、
町を支援してくれた人々への感謝と復興に向けた思いを伝えるため、
町のマスコットキャラクターである「おおちゃん」をモチーフとした
「おおちゃん興き上がり小法師」を作成したそうです。
おおちゃん小法師は、復興への願いを込めて、
町民ボランティアによる有志団体「大熊町こぼし会」に協力してもらいながら、
各地の交流会などで、町民を中心に、1点1点絵付けされているそうです。
これまでご支援いただいた方へのおおちゃん小法師の配布を行っているそうです。
他にも、大熊町で行われていた、伝統芸能が震災後4年ぶりに復活したそうです。
それは、熊川稚児鹿舞(くまがわちごししまい)と言う、
福島県双葉郡大熊町大字熊川地内に鎮守する諏訪神社の氏子たちの手により、
永年にわたって継承された奉納舞いだそうです。
諏訪神社氏子の8才~14才くらいまでの男の子4名で鹿役を行い、
ほかに、猿の顔の面を付けた野猿役1名で構成され、
笛、太鼓、唄に合わせ舞うそうです。
しかし、平成23年の東日本大震災と原発事故により、
保存会の活動は中断を余儀なくされていたそうです。
しかし、「今こそ、ふるさとの舞いを町民に届けるべき」といった声があがり、熊川稚児鹿舞の復活にむけた活動が再開されました。そして、会津若松市の仮設住宅で行われた「夏まつり」で、4年ぶりの復活を遂げました。
子供たちによる鹿舞が始まると、集まった町民たちは、目に涙を浮かべ、ふるさとに戻ったような気持ちになって見ていたそうです。
10月3日(土)に会津若松市で、
11月21日(土)いわき市で、
「大熊町ふるさとまり」が行われたそうです。
ふるさとまつりは、町の伝統文化の継承発展、
町民の交流や絆づくりの場として、
たくさんの町民や双葉郡の人々が集まり、
被災地域のコミュニティー維持にも一役かっていたそうです。
投稿者:長澤 和明 | 投稿時間:19:34 | カテゴリ:ふるさとツアーズ4 | 固定リンク