2021.06.01#あなたの声で助かる人がいる①

おじいちゃんやおばあちゃんに早めに避難してほしいとき、あなたはどんな言葉をかけますか?災害を経験した人たちが語る“避難を呼びかける言葉”です。

羽野勉さんの避難の言葉は「孫の顔を見にいかんね!」。羽野さんが住む朝倉市蜷城地区(ひなしろ)は、ほぼ全域が浸水想定区域です。平成24年の豪雨では多くの人が逃げ遅れました。当時、消防職員だった羽野さん。避難を呼びかけても「まだ大丈夫」という言葉を返す高齢者が少なくなかったといいます。なぜ逃げないのか、怒りにも近い感情が沸き起こりました。

どう言えば動いてくれるのか。ヒントになったのが防災講座での受講者のやりとりでした。心臓マッサージの練習が「面倒だ」という祖父に孫がかけた言葉です。

祖父「自分は助けてもらう方やけん、練習はしなくてよかろう」
「私に何かあったら爺ちゃんは知らんふりするとね?」
祖父「そげなこと、あるもんかい!」

やりとりのあと、祖父は一転して一生懸命、練習に取り組んだといいます。この様子を見て思いつきました。「そうだ!“孫”の言葉を入れよう!」。

地区の自主防災組織のリーダーをつとめている羽野さんは、“災害のときは孫に会いに行こう”と呼びかけています。「避難という言葉を軽い言葉に変えて、もう少し早く動けるようになればいいのかなと。切羽詰まった避難ではなくて、楽しめる避難もあると思います」。

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