2021年4月16日

街角でチョコを売る外国人は


この1年、新型コロナの影響で経済が大きな打撃を受け、
日本に住む外国人も職を失うなど、困難な状況に直面している人が少なくありません。
バリサーチ取材班が、コロナ禍の外国人について実情を知ろうと、改めて取材を始めると、
スタッフの1人から「街なかで外国人がお菓子を売っている」との情報が寄せられました。

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経済的な困窮が影響しているかもしれないと考え
取材を進めた結果、福岡市の天神や中洲、小倉や久留米の駅など県内各地の人通りが多いところで目撃されていることがわかりました。
どんな人が、なぜ、街頭でお菓子を売り始めたのか。バリサーチしました。

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目撃情報があった九州一の繁華街、中洲。
お菓子を売る外国人を見かけたことないか、街の人に聞いてみると、こんな話が。

「声かけているのを見たことあります」「毎日ぞろぞろしてますけど」
「夜10時以降、ここだけじゃなくて、あっちの通りにもいました」

これらの話をもとに2週間ほど通い続けたある夜。
実際に外国人の女性が、街ゆく人に声をかけていました。
女性はお菓子の入った袋を持っていました。

お菓子を買った男性に話を聞くと。

「(女性が)売っていたのはチョコレート。1袋500円って言うから、250円にまけてって言ったらOKって。あなたはどこの国の人って聞いたらフィリピン人って言ったから、『もう新型コロナで帰れんやろ、大変ねって話した」

どんな事情があるのか、記者が女性本人に直接聞いてみると、こう話してくれました。

「留学生だから学費のため。バイトがいま見つからないから、コロナで大変で」

女性は、小倉の専門学校に通いながら野菜の加工工場でアルバイトをしていたものの
新型コロナのため解雇されたと説明しました。

今どのような暮らしをしているのか、もう少し詳しく聞かせて欲しいと尋ねましたが、
その日はどうしても帰らなければならない用事があるとのこと。
翌週、再度会って話を聞くことを約束しました。

女性が売っていたチョコレートを調べてみると、大型スーパーなどで、1キロ2000円程度で販売されている輸入品であることがわかりました。包まれている袋は、100円ショップなどで取り扱われているもので、自分で袋詰めにしていたのです。
ただ、1袋売っても、もうけは300円程度です。

女性の暮らしぶりはどうなっているのか。
もういちど会って話を聞きたいとの思いが募りました。
しかし、翌週、約束した日に同じ場所を訪ねましたが、彼女に会うことはできませんでした。
通っていると言っていた専門学校にも取材を申し込みました。
すると、その専門学校には在籍していないことがわかりました。

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女性は自分の名前や学校の学科などについて説明してくれましたが、確認できず、話を偽っていたとみられます。
自分で買った商品を「転売」するという行為について弁護士に取材をしたところ、
今回の売り方は、法律に触れる内容ではないということでした。
警察の取り締まりが行われたことはこれまでありませんが道路使用許可をとっているかや在留資格に抵触しないかという問題も残りますので、
うその説明になったのかもしれません。
しかし、大きな利益にならないにも関わらず、チョコレートを売るというのは、それだけ生活に困っているのかもしれません。

福岡に住む外国人は年々増え続け、去年6月の時点で8万1000人。
このうち実際に職を失った人が何人いるか具体的な統計はありませんが、
支援にあたるNPO法人の代表は彼らの厳しい現状を次のように指摘しています。

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(NPO法人グローバルライフサポートセンター代表理事 山下ゆかりさん)。
「留学生とかに限らず、どの在留資格の方でもすごい苦労しています。
もうとたんに緊急事態で仕事がなくなって、働いていた店も仕事もなくなる
 次の仕事もなかなか見つからず、話はできるけど、日本語を書いたり読んだりすることがあまりできない方たちも結構多いので、本当に仕事がなくてすごく困っているというのはもちろんありますよね」
今回の取材では外国人の置かれている状況についてわからないことも残りました。
このテーマについては、来週も引き続き放送する予定で、外国の人たちが置かれている
いまの状況について、さらに取材を進めていきたいと思っています。
福岡で生活する外国人の方々の声や、身の回りに暮らしている
外国人について気になることなど皆さんからのさまざまなご意見を募集しています。

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投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:19時00分 | カテゴリ:追跡!バリサーチ | 固定リンク

「"ぼっち"を考えよう」担当ディレクター取材後記


放送中、時間がなくて、表紙だけの紹介になりましたが、
“ぼっち””おひとりさま””1人暮らし”に関する書籍について。2日(金)の放送後、みなさんのリアクションを受けてリサーチしました。読んでみて心に残った3冊をご紹介します。

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【孤独死しないためのおひとりさまサバイバル術 著者:高嶋あがさ】
孤独死の不安を抱える40歳独身の女性漫画家が、コロナ禍をどう生きているのか、実体験を描いたマンガエッセイ。強烈な家庭環境に翻弄されながらも、ひとりを生き抜くための日常(ダイエットや歯の治療など、個人的ないろいろ)を、ユーモアを交えながら伝えてくれています。

【ソロ活女子のススメ 著者:朝井麻由美】
ソロ活の楽しみ方の事例が、難易度別に30種類掲載。ひとりで行動することをポジティブにとらえる考え方や、「なるほど」と思えることがいろいろと書かれていて、ソロ活をしてみたい気持ちにさせてくれる本です(女性向けの書籍ですが男性の私でも楽しく読むことができました)。

【ひとりでしにたい 著者:カレー沢薫】
タイトルは強烈ですが、ひとりで生きていく決意をした30代の女性が、
おひとりさまライフについて真剣に考え始める漫画。生活に関わる制度や、気をつけるべきことが具体的に書かれており、大変勉強になります。

気分転換になったり、新しい考え方をインプットできるかもしれません。
ぜひ読んでみてください(本の感想もメッセージお待ちしています)。

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<リアクション、ありがとうございました>

2週間にわたって“ぼっち”を考えよう、ご覧いただきありがとうございました。本当にリアクションいただけるのかな?と不安を感じていたので、メッセージが届いたときは、大変うれしかったです。孤独感にさいなまれやすい世の中になってしまいましたが、みなさんとのリアクションを通して、少しでもお役に立ったり、気持ちが和らぐ内容をお届けできればと思います。

今回の企画を制作しながら、還暦を迎えた実家の母(現在80代の祖母と二人暮らし)の将来のことを考えていました。自分にも、自分の周りの人にとっても、すぐ身近なテーマであると、強く感じています。私は30代ですが、同世代の関心でいうと、婚活や出産に関する事情も気になっています。

来週は別チームの企画をお届けしますが、引き続きリサーチを続けます。みなさんからのメッセージをお待ちしています。「追跡!バリサーチ」、今後もよろしくお願いします。

(ディレクター丸山より)

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投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:14時00分 | カテゴリ:追跡!バリサーチ | 固定リンク

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