2018年5月28日

不合格でもすぐに採用?!~採用の新たな形~


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”お祈りメール”というメールをご存じでしょうか。この時期、大学生の就職活動が本格化していますが、選考から漏れた学生に対して、企業側から「今後のご活躍を“お祈り”申し上げます」などと書き記す、いわゆる不合格通知のことを指すことばとして広がっています。この”お祈りメール”を受け取った学生のうち、最終選考まで進みながら惜しくも不採用になった学生を、優秀な人材の確保に頭を悩ませているほかの地元企業に紹介する珍しい取り組みが福岡県で始まっています。

【新卒確保に悩む地方の中小企業】
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福岡市のシステム開発会社「エミシス」が大手就職情報会社に出している求人募集画面です。しかし、新卒の学生からの応募はこれまで1件もありませんでした。

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(システム開発会社「エミシス」 藤木寛人社長)
「社員の数が少ない中、採用活動に人手もさけない状況で、新卒の学生を採用するのは本当に難しい。つてを頼って、中途採用でしのいでいます」

【中小企業を救う?“就活ファイナリスト支援”事業】
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こうした、人手の確保に苦しむ地元の会社を支援しようという取り組みが福岡県で始まっています。その名も「就活ファイナリスト支援事業」です。企業の最終選考まで進んだ学生(=ファイナリスト)が、惜しくも不採用になったとします。

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不採用を通知した企業は、学生本人の同意があれば、別の企業の特別選考を紹介します。学生は最終選考まで進んだ実績が評価されるため、紹介された別の企業では、1回の特別選考で合格するケースもあります。

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現在この事業に、福岡県内のおよそ60社が参加しています。例えば、めんたいこで有名な「ふくや」や県内を中心にスーパーを展開する「ハローデイ」など、学生でもよく知っている企業も参加しています。また、地元の有力な中小企業やベンチャー企業も多く参加していますが、学生からはあまり知られていないため、採用に苦戦するところも多いといいます。

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この取り組み(就活ファイナリスト支援事業)を始めたのは、企業の採用PR動画などを作る福岡市の映像制作会社、カウテレビジョンです。PR動画を制作する中で、地元企業から「学生から応募がなく、採用できない」といった悩みがあると聞き、この事業を思いつきました。

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(カウテレビジョン 高橋康徳社長)
「人気企業にはたくさんの就活生が受験するが、大半は落とさざるを得ない。一方で、比較的採用に苦戦している企業は、そもそも応募者が少ない。この人材の不均衡をなんとかしたいと考え、この支援事業を始めました」

【”お祈り”ではなく”応援”を!】
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通常の就職活動では選考に落ちると、学生は不採用を知らせるいわゆる“お祈りメール”を企業から受け取り、別の企業を一から受け直す必要があります。

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しかし、この「就活ファイナリスト支援事業」を活用すれば、最終選考で落ちても終わりではありません。この事業に登録している企業は、学生に不採用を通知する一方で、別の企業の特別な選考に進めることを伝えるのです。

【丁寧なマッチングも】
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さらにこの事業では、学生と企業双方の希望が合致するよう、直接、面談で確認します。この事業で内定を獲得した福岡工業大学4年の小早川叶江さんはこの春、あわせて10社を受験しました。大学で学んでいるVR=仮想現実の活用法などをいかそうと、受験したネットテレビ局は最終選考まで進んでいましたが、惜しくも合格通知を受け取ることはできませんでした。面談の中で小早川さんは、システムエンジニアとして地元の福岡で働きたいという希望や、システムエンジニアを大事に育ててくれる企業を探していることを熱心に伝えたといいます。

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この事業を手がける映像制作会社は、これまで企業の採用PR動画を制作してきたため、企業の強みや働き方、職場の雰囲気などを熟知しています。その映像製作会社が小早川さんに紹介したのが、VRのシステム開発を検討している福岡市の「エミシス」でした。

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この会社のイベントで社員たちと話し、働き方などに共感したという小早川さん。一方、新卒の学生が集まらず悩んでいたこの会社にとっても、今後の事業展開と、大学での専攻が合致している小早川さんはまさに求めていた人材でした。このため、わずか1回の面接で内定が出たのです。

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(システム開発会社「エミシス」 藤木寛人社長)
「小早川さんとは本当に『渡りに船』というような出会いでした。他社の最終選考まで進んだ実績があるのは、優秀なことの裏返しだと思いますし、マッチングを経ているので、非常に受け入れ側としては安心感が高い」

【狙いは「地域活性化」!】
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最終選考で涙を飲んだ学生と、優秀な学生の確保に悩む中小企業をつなぐ新たな取り組みで、これまでに8人の学生が内定をもらいました。この取り組みが行われる背景には、企業の人手不足や学生優位の売り手市場が広がっている現状があります。実は、優秀な学生を求めて、東京の企業がわざわざ福岡まで足を運び、積極的に採用説明会を開催するなど、地方でも優秀な学生の獲得競争が激しくなっています。この取り組みは、優秀な地元の学生を有力な地元の企業に紹介することで、学生の県外への流出を防ぎ、地元経済の活性化につなげようという狙いもあったのです。

【参加企業の拡大がカギ】
一方、この取り組みは2年前に始まったばかりとあって、参加企業はおよそ60社にとどまっています。このため、必ずしも学生の希望と一致する企業が必ずあるわけではありません。しかも、学生と企業のマッチングを丁寧にすればするほど、時間や手間などのコストがかかっています。参加企業を増やすことも含め、行政や地元の商工会などが協力できれば、そうした課題の解決につながり、地元企業と学生の双方にメリットがある取り組みに発展する可能性はあると思います。この事業を行っている高橋社長は「もっと多くの人に知っていただいて共感の輪を広げて、企業同士が助け合う文化をつくり、全国の都道府県にも広げていきたい」と話していました。今後の広がりに期待したいと思います。


福岡放送局記者 仲沢啓

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:19時00分 | カテゴリ:WEBいち! | 固定リンク

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投稿者:松崎洋子 | 投稿時間:15時34分 | カテゴリ:松崎洋子 | 固定リンク

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