吉竹顕彰

2019年11月29日 (金)私の趣味は植物観察


気象予報士の吉竹です。

休みの日は何をするか?
家族の冷たい視線を背中に感じながら、ひたすら趣味に没頭します。
その中のひとつが「植物観察」。
ということで、週末になるといそいそと福岡市植物園に出かけます。
バスと徒歩で植物園正門に到着しました。

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きょうは穏やかな小春日和。
おっ!いきなりきれいな寄せ植えがお出迎え。
植物園では春夏秋冬、いろいろな工夫が施されており、来園者を楽しませてくれます。

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園内は遅れていた「イロハモミジ」がようやく見ごろ、錦秋の季節を迎えていました。
さあ、きょうはどんな植物たちが私を待っていてくれるのか、
毎回、ワクワク!ドキドキ!です。

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「ジュウガツザクラ(十月桜)」です。
桜といえば春ですが、
名前の通り、10月ごろから咲き始め、
冬にかけて風雪の中でも次々に可憐な花を咲かせます。

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植物の状態を次々に「みて」いきます。
「見る」はなんとなくボーっとみる、いわゆるチコちゃんですね。
「視る」は「おや?いつの間にか咲いてる」といいながら近づいてしっかりみる。
「観る」は「この花はどうなってるのかな?」と観察しながら、写真に撮っていきます。
そして必ず、その植物の名前を観察野帳に書き込みます。
私は書かないと覚えられないので、とにかく書いて植物の名前を覚えます。
過去の観察野帳をさかのぼることにより、植物の開花などの遅速もわかります。

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おっ、今年も逢えたね。
足元には「キチジョウソウ(吉祥草)」が。
大きな木の下、日に反り返った落ち葉をかき分けたら、
5cmほどの高さに小さな花が咲いていました。
吉祥という名のとおり、縁起のいい花です。

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途中、展望台に登ります。
眼下には福岡市の街並みと山々が一望できます。絶景です。
お茶を飲んだりしてひと休み。

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人目につかない場所にひっそり、
「ロウヤガキ(老爺柿)」の実です。
サクランボくらいの大きさです。
去年は10個余り実をつけていましたが、今年はこの貴重な1個です。
カラスに食べられないか見守っていましたが、きれいに色づきました。

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植物園は、私にとって植物の面白さと奥深さを教えてくれる大切な場所。
数年前、NHKで「植物男子ベランダー」なる植物萌えの中年おじさんの番組がありました。
私はそんな植物男子です。
ロクいち!の気象コーナーでは、私の趣味をいかし、
これからも季節の花、四季折々の季節の移ろいをご紹介していきたいと思います。

投稿者:吉竹顕彰 | 投稿時間:14時05分 | 固定リンク


2019年11月13日 (水)我が家の初冬のイベント


気象予報士の吉竹です。

11月9日に所要で糸島市に出かけました。
出かける直前に家族から
「そんなら、あれあれ、そうそうJAであれ買ってきて~~」
「あれってあれね。立冬過ぎて、そんな季節だもんね」
長年連れ添う夫婦の会話は大体「あれ、あれ」で以心伝心、通じるものです。

ということで、糸島市のJA産直市場に寄ってみると、ありましたありました。
生産者のお名前が書かれた立派なおいしそうな柿が。
ネット入りの柿をレジに持っていくと
「これ渋柿ですがよろしいですか?
(このスーツ着たおじさん、甘柿と渋柿の違い知らんかも)」
私は「もちろん!渋柿大好きですから」と
ネット入りの渋柿をたくさん買いこんできました。

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翌日、朝から恒例の渋柿の皮むきです。
家族のために一心不乱、粉骨砕身して鮮やかな包丁裁きで次々に。
まだ修行が足りないかも知れませんが、
私はおよそ30分で担当の20個の渋柿を一気にむき終わりました。
柿の皮、途中で切れずに最初から最後までつながってむけたときは
「オー、芸術的」と一人悦に入りながら。

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全部で60個あまりの渋柿の皮むきが終了。
柿のへたがある枝の部分をビニール紐に結わえて、
熱湯にざぶんとしばらくつけて消毒。

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そして、ベランダの雨が吹き込まない物干し竿にズラリと並べます。
初冬の柔らかい日差しと朝昼の大きな温度差を受けることで、
1ヶ月でおいしい干し柿の出来上がりです。

故郷佐賀の実家では、毎年、祖母や母が干し柿を作っていました。
子供のころから元日には、家族全員で必ずこの干し柿を食べて新年を迎えます。
食べた後に入っていた種の数でその年の運勢を占います。
具体的なことは忘れてしまいましたが、
種の数によって「ぼくは今年は縁起がいい!」などと。

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今も毎年作る干し柿、まずお正月に食べて、
あとは冷蔵庫に保管しながら少しずつ出して大切に味わいます。
家族がとても好きなので奪い合いになり、
私の口に入るのは毎年2~3個です。

干し柿作りは、初冬の我が家の大切なイベント。
そして朝起きて窓を開けてベランダの干し柿に向かって、
「おはよう!!きょうは調子どう?」
と声をかけるのが私の毎日の日課です。

投稿者:吉竹顕彰 | 投稿時間:14時53分 | 固定リンク


2019年11月01日 (金)天気予報と季節の写真


朝の通勤途中、空を見ながらバス停までとぼとぼ。

心の中で
「きのうの予想通りかな?
だいぶ巻雲が出ているが・・・
上空1万メートル付近はこんなに湿る予想だったっけ?
それにしても予想外にきれいな筋雲だな
写真に撮っとこう(カシャと)」

毎朝、空を眺めながら、時には石ころに躓きながら、
そして予報が外れたときはロクいちでの言い訳を考えながらの出勤です。

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心の中で
「あれっ!
こんなところに黄色い花!
チコちゃんに怒られそうな二日酔いのボーっとした目に、鮮やかな黄色が飛び込んできたぞ
オーッ 石蕗(ツワブキ)が咲き始めているぞ!
おれの好きな花、写真撮っとこう(カシャと)」

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とまあこのようにして雨の日も、晴れの日も、雪の日も、
空と植物と街の風景の移ろいを五感で感じながら通勤しています。
カバンにはコンデジといわれるコンパクトなカメラを常時携帯。
シャッターチャンスを逃さないためですね。
携帯電話は相変わらずガラケーを使っていますので、
写真を撮るには少々重くてもこのカメラが必需品。

写真といえば、みなさまからたくさんの季節の写真を投稿していただいています。
「季節の写真」は今やロクいち気象コーナーの目玉になっています。
ほんとうに、ほんとうにありがとうございます。
たくさん送って頂いていますので、順番待ちの状態で嬉しい悲鳴です。
私が撮った写真は出番がない。

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「吉竹さん、あの写真のコーナーが一番よかよ」
「いろんな花が見られるけん、いっつも見よーとよ、ずーっと続けんしゃいね」
歩いていると天気のお話より、まずこんな嬉しいお言葉をかけていただけます。

うーん、今や天気予報は季節の写真に主役の場を奪われてしまった、感じですね。
いやいや、いいのです。
これからもロクいちの気象コーナーは、
みなさまからの写真で季節の移ろいを十二分に感じて頂き、
ついでに私の当たる天気予報を見ていただければ、これほどの幸せはありません。

みなさまからの旬の写真、独自ネタの写真、見てもらいたい写真、なんでもない写真、
どしどし投稿お待ちしています。

投稿者:吉竹顕彰 | 投稿時間:11時07分 | 固定リンク


2019年10月17日 (木)こつこつ天気図を描く


気象予報士の吉竹です。
ロクいち!福岡で気象キャスターを担当させていただいています。

10月12日の台風19号では東日本・東北各地に甚大な被害が発生しました。
被災された地域の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

私は気象の仕事に携わり40年近くたちますが、今年ほど全国的に相次いで大きな気象災害が発生している年はないと思います。
福岡県でも7月に久留米市など筑後地方を中心にした豪雨が発生、8月下旬には佐賀県や筑後市など筑後地方を中心にした豪雨災害がありました。

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気象の仕事を志すようになったのは、小学校のときに父からもらった1枚の黄ばんだ白地図用紙がきっかけです。
佐賀弁で「とうちゃん、この紙、なんばすっとね(何をするの)?」

そしてこの1枚の白地図に、NHKラジオで放送されていた「漁業気象」を聞きながら天気図を描き始めました。
最初は1枚描くのに1日かかっていました。

中学2年の夏休みの自由研究に40日間描いた天気図を提出しました。
右上の赤いラベルは、「金」「銀」「赤」の順に先生が評価したもので、みごと参加賞に相当する「赤」でした。
一番いいのはもちろん「金」ですね。

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その中の1枚を見てみると、昭和46年8月5日、台風19号が九州を直撃しています。
955hPaで長崎県付近に上陸していますので、私が当時住んでいた佐賀県も相当、風が強く吹いたことと思います。
現在は台風の進路は予報円ですが、このころは「扇型」になっています。
自分の左下のコメントを読むと、恥ずかしいですね。

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それから50年余りたった今でも、NHKのスタジオの片隅の机で放送の出番の間に、毎日、天気図を描いています。
今では1枚、5分でさっーと描きます。

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数値予報でさまざまな予測資料が画面上で見られる時代、なぜ、毎日、自分で天気図を描くのか?

それは私自身の気象予測、そして気象キャスターとしての解説のためには、まず実況の観測データと気圧配置の把握が最も大切なこととして身体に染みついているからです。
毎日起こっている、微妙な変化、大きな変化、あるいは変化がないことをアジア全体で微細にそして俯瞰的に確認するためです。

私の原点は父からもらった1枚の紙切れ、そして今も地道にこつこつと描き続けています。

投稿者:吉竹顕彰 | 投稿時間:15時34分 | 固定リンク


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