2021年09月22日 (水)半導体の模倣品に注意


 

自動車や家電などさまざまな製品に欠かせない
半導体が世界的に不足しています。

今、大きな問題となっているのが“模倣品”です。

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こちらの画像。
一見すると同じ製品に見えますよね。
しかし、
そもそも正規品は日本では作られておらず、右側のJAPANの表記はあり得ません。

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さらに、こちらはX線でみた内部の構造。
回路が全く異なります。

半導体がなかなか手に入らない中で、
企業が
模倣品をつかまされてしまうリスクが広がっています。

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半導体の調達は主に2つの方法があります。
メーカーから直接仕入れる方法。
あるいは商社などがもつ在庫をネットで買う方法です。

このネットで買うサイトの中には、
模倣品を本物のように販売しているケースもあるというのです。


★真贋判定サービスに依頼殺到
こうしたなかで、
模倣品と本物の真贋判定を手がける会社があります。

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東京のこちらの会社では、
もともと半導体製品の検査や評価・分析などを行っていますが、
模倣品の相談が急増したため、
真贋判定サービスとしてことし6月から依頼を受け付けています。

全国から依頼が相次ぎ、
すでに200件近くにのぼっているということです。

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「模倣品の可能性があるというものを含めると3割の懸念部品がある
 部品が著しく発熱して発煙発火につながるようなトラブルが懸念される」。


★奔走する商社
こうした模倣品のリスクをかいくぐって、
仕入れに奔走する企業を取材しました。

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福岡市南区にある商社。
半導体をメーカーから仕入れて取引先に卸しています。

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こちらの会社が仕入れている半導体は、
集中治療室にある医療機器の電源が落ちないように制御する機器に使われています。
いのちを守る重要な部品です。
この半導体が手に入らないのです。

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ことし3月、
会社は医療機器の関連会社から半導体の注文を受けました。

用意しなければならない半導体は750個。
伝えられた納入の期限は8月末でした。

さっそく、
この半導体を製造する日本のメーカーに注文しましたが、
12月まで時間がかかると言われました。

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模倣品がないと業界で信頼されてるサイトには、在庫はありません。
リスクがある怪しげなサイトからは注文できないため、
会社単独でなんとか調達先を見つける必要がでました。

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社内にはアルゼンチンやインド、中国など外国人の社員がいます。

さまざまな言語を使って人海戦術で世界中の企業と交渉。

その結果、
フランスの商社が在庫を持っていることが判明。

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なんとか必要な750個の半導体を確保できました。
しかし、
仕入れ価格は通常の5倍を要求されました。

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八洲産業 田島一義 常務取締役
「なんとしても調達してほしいと強い意向があったので
アメリカ、イタリア、ドイツ、フランスなどで探しました。
 日本製の半導体をフランスから仕入れたのは本当に初めて」。


しかし、
紹介した会社でも納入待ちの半導体はまだまだ大量にあります。

何度も同じような仕入れができるわけではないので
安定して供給できる体制作りが急がれます。

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半導体需給が逼迫するなか、 
国内では生産拡大の動きがすでに始まっています。

このうち、
福岡と熊本に生産拠点を持つ三菱電機は、
「今後、九州での生産能力を強化する予定」と
はっきりと答えています。
新製品などの開発の加速も進めるということです。

福岡をはじめ九州はシリコンアイランドと言われるように
半導体関連の企業の拠点が集積している地域です。

脱炭素社会に向けた自動車の電動化など
半導体の需要はさらに増す見込みの中、
新たな工場が九州・福岡に建設されれば、
地域経済の活性化にもつながります。
いまの逆境がそうしたきっかけにもなればと期待しています。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:12時00分


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