2020年12月02日 (水)悩む女性市議 変わる議会 


福岡市議会では、今まで認められていなかった
「育児」と「介護」を理由とした欠席が認められる見通しになりました。

変わろうとする議会と、仕事と育児の両立に悩む女性議員。
その思いを取材しました。

(報告 米山奈々美)

 

去年、福岡市議会議員に初当選した築地原(ついちはら)陽子(39)さん。
5歳の長女を育てています。

w_201202_01.jpg

現在、妊娠5か月で、来年、第二子を出産予定です。
つわりがひどい時も休むことができず、
長時間に及ぶ議会も気持ち悪さを我慢しながら出席していました。
出産後、育児休暇をとることも難しいのではないかと
不安を抱えていました。

w_201202_02.jpg

福岡市議会の規則で、これまで本会議の欠席理由として認められていたのは、
「病気」、「出産」、「その他事故」だけでした。
実際、育児を理由に休んだ議員は記録に残っていません。
しかし、去年、議長から欠席理由に
「育児」と「介護」も加えることが提案されました。

w_201202_03.jpg

提案した阿部真之助 福岡市議会議長は
「育児・介護というのはどうしてもやっぱり、
必要要件というか生活には絶対欠かせないものに
なっていくだろうということで(改正は)
社会通念上の常識感と議会の常識感が近づいた第一歩である」と話します。 

w_201202_04.jpg

w_201202_05.jpg

築地原(ついちはら)議員が所属する会派です。すべての会派が改正に賛成し、
早ければ来月にも規則が変わる見通しとなったことが報告されました。
「そのスピードがすごいなと思ったし、ありがたかったし。
こうやってどんどん変わっていけばなっていろんなことが」。(築地原(ついちはら)陽子さん)

一方、議会以外の活動では、まだ課題も残っています。
この日は日曜日。
保育園が休みのため、集会に子どもと一緒に参加します。
夫も出勤で、両親は高齢のため預けることができません。

w_201202_06.jpg

「(子どもを)公的な場にって、たまに言われることも
あるんですけど、でもどうしようもないですからね。
誰も預かってもらえなくて1人で5歳の子を家には置いていけないので」。
(築地原(ついちはら)陽子さん)

2人目の子どもを出産したあとは、ベビーシッターを雇うか、
それができなければ、赤ちゃんを抱えたまま仕事を
しなければならないかもしれないと不安を抱えています。

日曜日に子どもを預けられず困っているのは、
もちろん議員ばかりではありません。
福岡市にある275の認可保育園のうち、
日曜日も預かってくれるのはわずか7園。
増やすため、築地原議員は、保育士の確保などに
取り組んでいきたい考えです。

「土日に仕事に行く方もたくさん 
行かなきゃいけない場面があると思うので
そういう保育所だったり安心して預けられる場所の整備を
まずは整えていきたい」。

w_201202_07.jpg

政令指定都市の市議会で「育児」や「介護」が
欠席理由として認められているのは、
まだ岡山市と熊本市だけです。
世界的に見ても日本の女性議員は少ないまま。
女性の政治参画を阻む壁は何なのか、
それは私たちの暮らしにも当てはまることです。
どうすれば取り除けるのか考えたいと思います。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:14時00分


ページの一番上へ▲