2019年03月15日 (金)記者はお母さん!


今、筑後地方を中心に”お母さんが書いた新聞”が話題になっています。もちろん記者は、現役のお母さんたち!。新聞にはお母さんならではの視点が盛りだくさんの記事であふれています。

capture0001.jpg

2月28日。「お母さん業界新聞 ちっご版」が読者に届けられました。「自分と同じような子育てをしているとか、いろんなエピソードがあるので、いつも楽しみにしています」(読者)。

capture0002.jpg

「お母さん業界新聞 ちっご版」では”紙おむつ卒業おめでとう”といった記事や、子育てのエピソード、それに子育て支援の動きなど、育児に役立つ記事が掲載されています。月1回、無料で発行しています。

capture0003.jpg

特徴は、何と言っても、すべての記事を、お母さんたちが書いている点です。

capture0004.jpg

編集長を務める久留米市の池田彩さんによりますと、「お母さん業界新聞」という名前には、”お母さんも大事な仕事だ”という思いが込められているといいます。「せっかくお母さんになったのに、楽しさやうまみを味あわないまま、子育てをしているお母さんも多いと思います。子どもを1人の大人に育てるというのは一大事業なんだと誇りを持ってもらいたいです」(池田彩編集長)。

capture0009.jpg

池田さんも3人の子どもを育てるお母さんです。長女が生まれてまもなく、久留米市に引っ越しました。初めての土地での初めての子育て。不安が募る中、「お母さん業界新聞」の全国版の代表が書いたコラムを読み、自分も筑後版を立ち上げようと考えました。「コラムに『日本の未来を育てるのは政治家の人だけじゃなくて、社長さんだけじゃなくて、お母さんなんだよ』ということが書いてあったんです。その記事を読んだときに、自分をすごく認めてもらえた気がしました。お母さんでいる時間を大事にしないといけないと思いました。そして、お母さんたちが抱えている大小さまざまな悩みを共有して、いろんなお母さんがいるんだと感じるだけでも、自分の子育てが楽になるのではないかと思い、ちっご版を始めました」。

capture0005.jpg

1人で新聞づくりをはじめた池田さん。最初はすべてが手書きで、育児の合間に書いていました。「午後9時に子どもと一緒に寝てしまうので、夜中の1時、2時くらいに起きて、そこから新聞づくりをやる感じでした。でも途中で子どもが起きたりして、『ママ、寝ようよ』などと声をかけられるんですよ」。

capture0006.jpg

徐々に新聞を読んだ人への共感が広がり、今では、読者からお母さん記者になった人は36人にまで増えました。読者だけでなく、記事を書く側にも子育てに変化があるといいます。

capture0007.jpg

「記事を書く、ペンを持つことで子どもへの見方が変わってきました。普通だったら子どもに怒ってしまうようなことも、なんで子どもがそういうことをやったのかというところまで考えるようになりました。自分の気持ちが変化してきたと思います」(お母さん記者)。

capture0008.jpg

発行から4年。今では福岡県を中心に佐賀県や鹿児島県などにあわせておよそ1万部を配布しています。池田さんには変わらない、この新聞に込めたメッセージがあります。「『お母さんであるだけで本当にすばらしいんだよ』ということが新聞を読んだ人に伝わるといいなと思います。お母さんとしての自分自身を大事にできるようになったらいいなと思いますし、子育てを楽しむ視点が少しづつ、出てくるといいなと思います」。

【取材後記】
「お母さん業界新聞」の制作費用は主に、子育てを支援している企業などが新聞に載せる広告代でまかなわれています。池田さんたちは、企業に営業をかけて広告も集めています。お母さん記者になるには6000円の年会費を負担する必要がありますが、お母さん記者たちは「お金を払うことで覚悟ができ、記事を書くことで、子育ての悩みを乗り越えることができる」と話していました。紹介した手書きの新聞ですが、実は今も各地域のお母さん記者たちが、手書きで新聞を書いたものを一緒に配ったりしています。お母さん記者たちは「子どもが大きくなったときに、見せてあげたい」とか「子どもの成長記録になる」と話していました。私も様々な地域の手書きの新聞を見させて頂きましたが、どれも、お母さんたちの日々の子育ての思いが詰まっていました。取材の最後に池田さんに、「4周年目の新聞が出来て今の気持ちはどうですか」と聞きました。すると池田さんは「やっと、ここまできたなということと、私だけでやっていることではないので、本当にみんなに助けられて、みんなの力でやってこれたんだなと思っています」と答えてくれました。
さまざまな苦労がありながら、4周年を迎えた「お母さん業界新聞 ちっご版」。私自身、改めて、母親のすごさを感じるとともに、自分を育ててくれた母親への感謝の思いがこみ上げてきました。

久留米支局記者・山崎啓



「お母さん業界新聞 ちっご版」の4年間の歩みを紹介する「子どもへのまなざし展」が3月28日から31日まで(午前10時~午後4時)やまかし村のギャラリー(久留米市津福本町834-4)で開かれます。入場は無料です。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:15:38 | カテゴリ:WEBいち! | 固定リンク


2019年03月07日 (木)未来へ伝える"祈りの光"


教会の窓を飾る祈りの光・ステンドグラス。それを支える老舗工房が福岡市内にあります。全国各地のステンドグラス製作や復元を手がけている「東洋ステンドグラス」です。大正末期、長崎の教会で見たその美しさに惚れ込んだ創業者・七條泰雄氏がドイツで技術を習得し、昭和2年に福岡市柳橋で設立。商人の町・博多の料亭やサロンを飾る装飾窓として大人気を博し、その後、教会からのステンドグラス製作の依頼も入ってくるようになりました。しかし、時代の変化の中で後継者は減少。工房は全国で最古のステンドグラス工房となっています。長崎と天草地方の教会群が世界遺産に認定され注目を集める中、ステンドグラス伝統の技術を伝えることも大切になってきています。「ガラスに込められた祈りを伝えるためにも伝統の技術を絶やしたくない」と3代目社長・高木成忠さん(73)は語っています。福岡市にある老舗ステンドグラス工房の歴史と、現在の思いを取材しました。
(※高木さんの高の字ははしごだか)

f_190307_01.jpg
「東洋ステンドグラス」3代目社長の高木成忠さんと娘の高木ゆりさん

f_190307_02.jpg
稲佐教会(長崎市)のステンドグラス

■東洋ステンドグラス株式会社について
住所:福岡県福岡市南区大橋2-22-12 共和ビル1F
電話:092-512-1313

f_190307_03.jpg
「東洋ステンドグラス」3代目社長の高木成忠さん

【取材ディレクターの一言】
今回、東洋ステンドグラスを取材して、改めてステンドグラスの歴史と製作の難しさを知りました。教会で目にするステンドグラスはおよそ200年の耐久性があると言われていますが、台風や地震などで細かな修復は度々必要になります。長崎の教会群が世界遺産に認定された今、「初代から預かった工房を次世代に返す」と語る高木社長の言葉のように、ステンドグラスの歴史と技術をしっかりと受け継いでいって欲しいと思います。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:18:30 | カテゴリ:フォーカス福岡 | 固定リンク


2019年03月06日 (水)ピリッと春を告げる 阿蘇高菜


熊本県阿蘇市で古くから愛され続ける「阿蘇高菜」。市内のほとんどの家庭が、庭先の“マイ高菜”畑で自家用に育てているほど、地域に愛されている。3月に旬を迎え、柔らかく、ピリッと鼻にくる辛さと香り高さが人気の秘密だ。収穫時期になると、「高菜折り」と言われる手摘みで、1つ1つ丁寧に収穫される。
それほど愛される高菜のとっておきの食べ方は、もちろん「漬物」。阿蘇では食料が豊富ではなかった時代から食べられており、地元のソウルフードとなっている。さらに、高菜漬の中でも、春の時期にしか食べられない「新漬」が、この時期のおすすめ!もともとは、高菜農家でしか食べられていなかったものの、今では熊本県内始め県外でも人気。予約や注文が相次いでいる。
阿蘇に春を告げる高菜。高菜を愛する阿蘇の人たちを紹介する。

■甲斐イチヨさん
 s190306_01.jpg

■甲斐イチヨさんが作る「新漬」が購入できる店
▽道の駅 阿蘇
住所:阿蘇市黒川1440-1
電話:0967-35-5077

▽四季彩いちのみや
住所:阿蘇市一の宮町宮地538-1
電話:0967-35-4155

▽阿蘇たかな漬協同組合
住所:熊本県阿蘇市一の宮町宮地2020 
電話:0967-35-4901 

■番組で紹介した漬物店
▽志賀食品
住所:熊本県阿蘇市一の宮坂梨3001
電話:0967-22-0468

■スタジオで紹介した「甲斐イチヨさん流」阿蘇高菜の白あえレシピ
▼材料  
ごま  大さじ3
水を切った木綿豆腐 1丁
阿蘇高菜  150g
旬の野菜 お好みで
塩  適量
砂糖 小さじ2

(1)ごまを煎ってすり鉢でする
(2)すり鉢に、よく水を切った木綿豆腐を加え、さらにすりつぶす
(3)塩と砂糖で味付け
(4)1分ほどゆでた阿蘇高菜と旬の野菜を加え、あえれば完成

ポイントは
・ゆでる時間は「1分ほど」
 ゆですぎると、高菜の歯ごたえや、独特の辛みがなくなってしまいます
・味付けは「塩」と「砂糖」のみ
 高菜の辛みを残しつつ、彩りも良い状態を保てます

s190306_02.jpg


miyawaki.jpgのサムネイル画像

3月最初の食いちは、春の訪れを告げる「阿蘇の高菜」でした。
最近は、暖かな日も増えてきて、春を感じるようになってきましたよね!
阿蘇では、高菜を食べると「春が来たな~」と感じるのだそう。
その土地に伝わる食材で季節を感じられるって、とっても素敵ですよね!
阿蘇の皆さんは、高菜をお味噌汁に入れたり、白和えにしたり、菜焼きといってお肉や他の野菜と炒めたり、色んな食べ方をするんだそう。
なかでも地元の人がオススメする「阿蘇高菜の新漬」をご紹介しました。
ピリッとしていてクセになる!
おつまみにも、お茶うけにも、ごはんのお供にも!
私も祖父母が熊本出身のため、小さい頃から高菜の新漬は食べていますが、
こんなにちゃんと辛みがあったかな?と感じるほど、
阿蘇の高菜は独特な辛みと香りが最高でした。
甲斐さんは、55才で会社を辞めて以降、高菜漬を作って販売しています。
味付けは塩のみ、あとは5日間待つだけ!
とってもシンプルですが、だからこそ難しいのだそう。
始めた当初は、塩の量や重しの置き方など小さなことで、
失敗の連続だったそうです。
それから20年以上、今では家族にも大好評!
待っている人たちのために、多いときは1日で50㎏以上も漬けるそうです。
これから先は、娘さんやお嫁さんなど家族に「母の味」を伝えていきたいと
話していました。
身近な食材すぎて、当たり前になりそうですが、
大切に守り続けていこうとするイチヨさんはじめ阿蘇の皆さんが、
すごくすてきで、心がほっこりしました。
まさにこれから旬を迎える阿蘇高菜の新漬、
皆さんも食べて“春”を味わってみてください~!

s190306_03.jpg

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:18:30 | カテゴリ:食いち! | 固定リンク


2019年03月06日 (水)なぜ消える?電動工具の謎


今、建設現場で、「知られざる盗みの被害」が相次いでいるのを知っていますか?狙われるのは、電動のこぎりや電動ドライバーといった「電動工具」。このところ高額の被害が相次いでいます。これまで表面化してこなかった建設現場ならではの被害の現状や背景を取材しました。

【被害相次ぐ工具窃盗】

w_190305_03_03_01.jpg

「床の溶接機、10万円くらいするやつですね」「タイルカーペット貼るときに使うんですけど、2万5千円くらいですね」「床を抑えたり、金物を付けたりするものですね。8万円です」。マンションやホテルなどの新築ラッシュが続く福岡県内の建設現場で、電動工具を盗まれる被害が今、相次いでいます。

w_190305_03_02.jpg

福岡市中心部の新築ホテルの現場では、電動ノコギリやドライバーなど4点、あわせて10万円ほどの工具が盗まれました。

w_190305_03_03.jpg

こちらの新築マンションの現場では、20点あまり、109万円相当の工具が被害に遭いました。

w_190305_03_04.jpg

昨年1年間の被害は、警察が把握しているだけでも福岡県内で104件に上ります。

【なぜ工具が狙われる?】

なぜ、電動工具が狙われるのでしょうか?

w_190305_03_05.jpg

内装業者の岩崎憲一さんは、過去に5回ほど盗みの被害に遭いました。「被害額は、20万円、30万円ぐらいはありますね。廊下などに出してたんですよ。部屋の前に置いていたらなくなって、その間たった2分3分ぐらいですかね」

w_190305_03_06.jpg

病院やマンションなど、規模の大きな建物の建設現場では、複数の業者が作業していて、見知らぬ人がいても不審に感じることは少なく、被害に遭いやすいといいます。

w_190305_03_07.jpg

また、盗まれた物のほとんどが質屋やネットオークションなどで売られていて、電動工具が高値で売れることも被害につながっています。

一方、被害届を出さない人が多いのも、工具窃盗の特徴です。福岡市内で大工として働く米倉善明さんも、過去10回あまり被害に遭いながら、ほとんど被害届を出したことがありません。「被害届は1回提出しただけで、あとは出していません。どうせ戻ってこないだろうというのがあるので、すぐに新しい工具を買いに行きますよね」

w_190305_03_09.jpg

被害を届け出ない理由の1つに、工具の所有者の確認が難しいことが挙げられます。電動工具には、メーカーの保証など、工具と所有者を結びつけるものがありません。その理由は、壊れた原因が、初期不良などメーカー側にあるのか、大工が使ったことによるものか、判断するのが難しいためです。米倉さんは、盗まれた工具を警察署から返されたことがありますが、受け取るときに自分のものだと証明することが難しかったといいます。「警察署で『これは自分の工具です』と言うと、警察からは『なぜ分かるんだ』と。そういう言い方をされました。これだと、正直なところ、盗まれても諦めますよね」

【対策始まる】

w_190305_03_10.jpg

対策に乗り出したところもあります。神戸市にある情報通信会社では、工具の製造番号と所有者の情報を結びつけて管理するシステムを開発しました。さらに、警察と連携し、情報を共有する取り組みを試験的に始めています。

w_190305_03_11.jpg

連携の仕組みです。所有者は購入した時に工具の情報を登録します。警察は、所有者の分からない工具があった場合、会社のデータにアクセスして製造番号を検索します。これにより、工具の所有者の情報を知ることが出来ます。この取り組み、兵庫や愛知など4県の警察で、試験運用されているということです。

w_190305_03_12.jpg

また、転売を防止するためのQRコードも考案しました。携帯電話で読み取ると、「防犯登録されている」というメッセージが表示されます。このシステムを開発した会社では今後、工具を販売する店舗などに呼びかけ、登録の普及を進めるほか、警察とも連携して、被害に遭った所有者に速やかに返却される仕組みを作っていきたいとしています。「自転車のように、買ったら必ず登録してもらい、警察に届けを出せば、盗まれても出てくる可能性があるということを、しっかり広めていける形にしたい」(神戸市の情報通信会社)

【取材後記】
私たちが日常生活の中で物を盗まれた場合、警察に届け出ることが多いと思います。しかし電動工具の場合、「警察署に足を運ぶことで、作業仲間に迷惑がかかる」といった声や、建設現場に警察官が入ることで、工期が遅れることを懸念する声など、盗まれたことの届け出よりも、現場を心配することを優先する声が多く聞かれました。また、「その日の仕事ができなくなるので、『工具を忘れた』と言って、その足で買いに行く」と話す大工もいました。さらに、やむにやまれず、ついつい現場に工具を置きっ放しにしているケースも多いというのです。現場から数百メートルも離れた場所にしか駐車場がない建設現場も多く、毎日のように重い工具を持って現場と駐車場を往復するのは、それだけで重労働だというのです。とはいえ、電動工具は仕事をする上で必要不可欠です。その認識が強いだけに、被害届を出さないことにもつながっているようにも思いますが、逆に、その認識の強さを、仕事に欠かせない電動工具を絶対に盗まれないよう、しっかり管理していこうという思いにつなげて
みてはどうかと取材を通して感じました。

福岡放送局記者 福原健

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:10:51 | カテゴリ:WEBいち! | 固定リンク


2019年03月05日 (火)産後うつから母親たちを守れ


「産後ぽろぽろ涙が出てきた」
「死んでしまいたいという気持ちが頭をよぎった」。いま、出産した母親の10人に1人が「産後うつ」にかかると言われています。症状が重くなると自ら命を絶つ母親もいる「産後うつ」。赤ちゃんの世話をしながら、つらい症状に悩むお母さんたちを救おうと、自らも「産後うつ」を経験し、久留米市を中心に活動を始めた女性を取材しました。

w_190305_02_01.jpg

産後うつの当事者などが集まる座談への参加を呼びかけるSNSです。

w_190305_02_02_2.jpg

座談会の運営メンバーで佐賀県鳥栖市の大坪香織さんは、11歳の長女と6歳の長男の2児の母親です。大坪さんも産後うつの経験者です。11年前に長女を出産したあと、気持ちが落ち込むようになったと言います。「娘のおっぱいの吸いが悪くて、夜中に30分おきとか1時間もつかなという状況の中で、だんだん気持ちが落ち込んでいくようになり、気がついたら涙がぽろぽろ出るような状況になっていました」(大坪香織さん)

w_190305_02_03.jpg

その後、娘の泣き声が幻聴となって聞こえるほど追い詰められていったといいます。妻の異変に気づき、病院に行こうと勧めたのは夫の暢人さんでした。出産から2か月がたっていました。

w_190305_02_04.jpg

「自分も大変なこともあり、きつかったこともあり、言い合いをすることも結構あったので、今のままではだめだろうなというのははっきりわかっていました。病院に行くことを含め、負担が減る方法などを一緒に考えました」(夫の暢人さん)

w_190305_02_05.jpg

そして、夫婦で精神科を訪れたところ、香織さんについて、医師から自殺の一歩手前だったと告げられました。

w_190305_02_06.jpg

「『何で、もっと早く来んかったとね』と言われました。『あんたの奥さんは昔で言うなら赤ちゃんば抱えて、肥だめに身を投ぐうこた状態ですたい』と言われました」
長女を暢人さんの実家に預け、香織さんは入院しながら投薬治療を続けました。ひと月半ほどで症状は治りました。その後、普通に子育てをしていた大坪さんですが、5年後、再びうつの症状に襲われます。2人目の長男を妊娠したのがきっかけでした。
「望んでいたのに、もう妊娠が分かった瞬間にワーっと気持ちが引き戻されるというか、娘の時のように、あっという間にうつ状態に戻ってしまいました。『どうなるんだろう・・・』というえたいの知れない不安でした」

w_190305_02_07.jpg

出産前に始まったうつの症状は、産後1か月ほど続きました。死んでしまいたいという気持ちも頭をよぎったと言います。

その気持ちを思いとどまらせたのはまわりのサポートでした。夫の暢人さんは、長男の授乳や幼稚園に通う長女の世話などを積極的に行いました。また、治療にあたった精神科や産婦人科の医師と母乳マッサージの助産師の3人が連携して、ささいなことであっても相談に応じ、不安を取り除いていきました。

w_190305_02_08.jpg

「今、産後うつで苦しんでいる人がまわりにいる方は、産後うつのことがよく分からないから関わることをやめるのではなくて、できれば当事者の方のもとに飛び込んでいって、話をきいてもらえればと思います。そうすれば、産後うつで悩んでいる方の大変な気持ちは、少しずつかもしれませんが、なくなっていくのではないかと思います」(夫の暢人さん)

w_190305_02_09.jpg

「私の命と子どもの命の2つの命が助けられ救われ、私は今こうして生きています」

w_190305_02_10.jpg

産後うつを経験した大坪さん。つらい症状に悩むお母さんたちを救おうと、みずからの体験を外に向けて語るようになりました。そのうちの1つがほぼ毎月開かれている「うつうつお母ちゃんの座談会」です。

w_190305_02_11.jpg

悩みを1人で抱え込まず、まわりが支えて母と子の命をつないでいく。大坪さんの願いです。
「私をサポートしてくれた方々は、私の次の一歩がどうなるかをすごく心配してくれていました。今こうやって話をしているのは、当時サポートしてもらったことを、身にしみてありがたく感じているからなんです。そんな中で『あなたは1人じゃないよ』と伝えられることは意味があると考えています。また、実際に産後うつを経験した人間として、できる限り伝えられたらいいかなと思っています」

【取材後記】
取材中、大坪さんが宝物にしているという、長女が書いた絵を見せてもらいました。一つはうつ状態だったときの大坪さんの顔が描いてありました。目は閉じていて、暗い表情でした。そしてもう一つは、うつ状態から回復したあとに書かれた絵で、笑顔で明るい大坪さんの顔が描かれていました。大坪さんは「回復したときには必ず子どもも笑顔に戻ることができます。だから暗い気分の時、目の前にいる子どもへの影響を心配しすぎないでほしいです」と話していました。大坪さんは現在、うつうつお母ちゃんの座談会の他にも、産前産後メンタルヘルスサポーター「とき紡」という名前で個別にサポートする活動なども行っています。この「とき紡」という名前には、「1日1日の命をつないでいく」という思いが込められています。私は「今、産後うつで苦しんでいる方に向けて、メッセージをお願いします」とお願いしてみました。すると大坪さんは「今、本当につらい思いをされているとは思いますし、明日が来るんだろうかって思っていると思います。それは私も経験したことなのでわかります。でも、とにかく1分1秒、1日1日、その日、1日だけ
から過ごして欲しいと思います。その1日を過ごすことが生きることであって、命をつなぐことだとおもっています。必ず、回復の道は開かれていくので、余力のあるうちに助けてと声をあげてほしいです」と答えてくれました。産後うつの問題はだれにでも突然起こりうる問題です。周囲の人が身近な問題としてとらえ、母親と子どもの2つの命を守るために、サポートしていくことが必要だと強く感じました。

久留米支局記者・山崎啓

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:11:28 | カテゴリ:WEBいち! | 固定リンク


2019年03月01日 (金)よかとこ in 宮崎


きょうから3月。
今月末はプロ野球開幕です。
ヤフオク!ドームも改装されて
早く行ってみたい!と気持ちが高まります。

少し前ですが、
宮崎キャンプに行ってきました!!

m_190301_01.JPG

ソフトバンクのキャンプは
どこに行っても何重もの人垣…。
球場の外では、背伸びをしながら
何とか数名の選手を見られました。

もちろん観光も。
都井岬まで行って
野生の馬と絶景を見てきました。

m_190301_02.jpg

ここにもあった顔出しパネル(笑)
一緒に行った奈良局の源田キャスターと。

m_190301_03.jpg

そして青島神社で引いたおみくじは…
「平」?!?!?!?

良いのか?悪いのか?は、
神社によって違うようです。
平穏に過ごせる、と良い方で捉えておこうと思います。

3月もロクいち!福岡、
よろしくお願いします☆

投稿者:松崎洋子 | 投稿時間:13:51 | カテゴリ:松崎洋子 | 固定リンク


2019年02月28日 (木)vol.6 土呂久と歩む ~宮崎 記録作家・川原一之さん~


c_190301_01.jpg

九州・沖縄ゆかりの人々のその後を「決定づけた」場所と時間を探り、その人の人生をたどるミニ人間ドキュメント「九州・沖縄クロスポイント」。今回は、宮崎県在住の記録作家・川原一之さん(71)に迫った。
九州有数の観光名所、高千穂の隣にある土呂久(とろく)集落。豊かな自然に恵まれ、酪農が盛んな場所だが、かつて住民たちは鉱山が原因で起きる公害病に悩まされてきた。皮膚や呼吸器に異常をもたらし、発がん性を高める「慢性ヒ素中毒」。土呂久ヒ素公害は、1973年、イタイイタイ病や水俣病などに続く4番目の公害病に認定された。
当時、朝日新聞の記者として取材に当たったのが川原さん。被害者の力になりたいと、被害の実情を記事にして伝えたが、やがて“転勤族”という障壁により、土呂久を離れることになる。被害者に寄り添えないもどかしさを抱いていた川原さん。数年後、再び土呂久を訪れる。そのとき再会した被害者の女性から温かい声をかけられたことが、人生を大きく変えることになった。「覚えていてくれたうれしさ。同時に、やっぱり土呂久の人たちのために、できることがあれば、やらなきゃいかん」。川原さんは、28歳で新聞記者のキャリアを捨て、記録作家として土呂久に留まることを決めた。
その後、鉱山会社を相手取った住民裁判の支援などを続けてきた川原さん。半世紀たったいまも、被害の実情を伝える本を出版するなど、土呂久に向き合い続けている。また、バングラデシュなどアジア地域で、慢性ヒ素中毒に苦しむ人々の支援も行ってきた。
川原さんの活動の原点と、人生をかけるに至った強い思いを伝えた。

■問い合わせ
▽特定非営利活動法人 アジアヒ素ネットワーク
電話:0985-20-2201

c_190301_02.jpg
 
【取材者のひとこと】
「命が続く限り、土呂久に関わっていきたい」。取材の終わりに川原さんが言った言葉がいまでも深く印象に残っています。
温和な空気の流れる宮崎県に公害があったという衝撃が私を取材に突き動かしました。そして出会ったのが川原さん。たったひと言が人生を変えるきっかけになったと聞いたときは少し驚きました。しかし、そのことばから、公害に立ち向かいたいという強い気持ちや、被害に苦しみながらも優しい気持ちを忘れない土呂久の人々の人間性にひかれたということを感じ取り、土呂久を「公害のあった地域」としか見ていなかった自分に恥ずかしさを覚えました。
川原さんは今後も、土呂久の人々の姿を伝えていきたいと言います。「やりたいことをやり遂げる」その強さに感銘を受ける取材でした。

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:18:30 | カテゴリ:九州・沖縄クロスポイント | 固定リンク


2019年02月27日 (水)思わずうっとり!長崎発"美人"ビワ


長崎市の老舗和菓子屋で、40年間不動の人気ナンバーワンを誇り続けるスイーツ、長崎で作られた「ビワ」を1個まるごと使ったびわゼリー。店の裏にある工場では、口当たり良く食べられるようびわの渋皮を一つひとつ丁寧にとり、つぶれないように袋に入れる作業まですべて手作業で行っている。
ビワ農家の山口憲昭(やまぐち・のりあき)さんは、市内でもいち早くビワを出荷。今、ビワを出荷するとシーズンを迎える3月中旬のものと比べて2倍の値段がつきます。山口さんは「高値がつくと嬉しいが、先駆けて出すビワが悪いと、地域のビワも期待されなくなるのでプレッシャーです」と語る。美しいビワは表面の産毛にさわったり、キズが少しでもつくと変色して、鮮度が落ちてしまうため、山口さんは収穫の時は袋ごと摘み取り、実の表面をさわらないようにする徹底ぶり。また、収穫のタイミングを逃すと甘みが落ちるため、一万五千袋のびわを毎日見まわります。農家仲間もそのびわを絶賛。山口さんのビワにこめた愛情を届けます。

s_190227_01.jpg
長崎発!美しくておいしい“美人ビワ”。

s_190227_02.jpg
ビワ表面の美しい産毛。抜けると傷になるため山口さんは手でさわりません。

s_190227_03.jpg
ビワ生産者の山口憲昭さん。おいしさだけでなく“美しさ”にもこだわり。

s_190227_04.jpg s_190227_05.jpg
長崎の老舗菓子店で人気!ビワをまるごと閉じ込めた「びわゼリー」。

▽(有)茂木一〇香(いちまるこう)本家
【本 店】
住所:長崎市茂木町1805
電話:095-836-1919

【田上支店】
住所:長崎市田上3丁目2-3
電話:095-826-4605

■ビワの取り扱いについて
▽JA長崎せいひ
住所:〒851-0407 長崎市川原町251
電話:095-892-0008

miyawaki.jpgのサムネイル画像

夏の季語である「びわ」。私も子どもの頃、夏になると祖父母の家の庭になるびわを
取って食べていたことを思い出しました。ですが今回は、春に先駆けて時期を迎える、
とっても繊細で美しいハウスびわをご紹介しました。
取材した山口さんは、なんとハウスびわ1年目のルーキーなんだそう!
それでも、すでに温度や湿度、美しさを守るための工夫がたくさん施されたハウスには、
大きく美しく鮮やかなびわがたくさん実っていました!
栽培中から収穫、出荷まで、とにかく美しく保てるよう徹底しているんです!
大切に慎重に扱っていて、見ているこちらが緊張してくるほど!
「時間がいくらあってもたりないよ~。作業中はずっとどきどきしているよ~。」
と作業中に話しながらも、動かす手は慎重で、山口さんの表情は真剣そのもの。
他より先駆けて出荷すると言うことは、今シーズンのびわの出来を担うと言うこと。
「手の抜いた仕事はできない。まだ手を掛けられる。自分の仕事はまだまだ足りていない。」
という山口さん。その姿勢に驚きましたし、私ももっと突き詰めて仕事をしなければ!と
背筋が伸びる思いでした。長崎が誇る、美しくておいしいびわ。
皆さんも、ことしはちょっぴり早めに夏気分を先取りしてみては?

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:18:30 | カテゴリ:食いち! | 固定リンク


2019年02月21日 (木)58歳!プロレスデビューへの挑戦


今、若い女性を中心に再びプロレスに注目が集まっています。選手それぞれに物語があったり、夢や感動を与えてくれるプロレス。そのプロレスに58歳という年齢で挑戦しようと立ち上がった男性が北九州市にいます。長松浩二さん、58歳。長松さんは、国立島根大学理学部4年の時、アントニオ猪木が立ち上げた新日本プロレスの入団テストに見事合格し、一躍脚光を浴びます。憧れの道に進みますがデビューすることなくプロレス界から姿を消しました。そんな長松に、大阪で開かれる大会でデビュー戦をやってみないかとプロレス関係者から声がかかります。長松さんは、プロレスのリングに上がる以上は衰えた体は見せられないと、ここ3か月間、スポーツジム、道場に通って肉体と精神を鍛え直してきました。なぜ、今、プロレスに挑戦するのか、その男性を取材しました。

f_190221_01.jpg

f_190221_02.jpg

■プロレスデビュー戦に挑んだ長松浩二さん(58)
有限会社 長松商事 代表取締役
住所:北九州市北区下到津4丁目11-26
電話:093-562-8101

f_190221_03.jpg

■パラエストラ北九州(ブラジリアン柔術道場)
 ※長松さんが通っているのは「小倉北道場」
住所:北九州市小倉北区片野新町2丁目2-24
電話:093-611-1765

f_190221_04.jpg

■がむしゃらプロレス
 ※長松さんとスパーリングする鉄生選手
住所:北九州市小倉北区昭和町12-18
電話:093-932-7763(プロレス居酒屋がむしゃら)※月曜定休日

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:18:30 | カテゴリ:フォーカス福岡 | 固定リンク


2019年02月20日 (水)○○でおいしい熟成肉!~佐賀県・唐津市~


唐津市にある大人気の加工肉工房。社長の雪竹俊範さん(64)が手がける熟成肉のベーコンや生ハムは、本場ドイツの品質協議会でも多数金賞を受賞するなど、高く評価されている。そのおいしさの秘密は、旧国鉄の使われなくなった「トンネル」を利用した「トンネル熟成」。断熱効果の高いトンネル内部は温度変化も少なく、熟成庫の条件として最適。電気代も通常の熟成庫の1/6で済んでしまう。この廃トンネルの利用は、2007年の産官学の共同研究から始まった。お互いの立場を生かして完成したこの「トンネル熟成庫」に、各分野からも喜びの声が!
日本で唯一といわれる「トンネル熟成庫」でしか作れない熟成肉の美味しさや、ひと手間ひと手間こだわりぬく工房独自の製造法、脱サラ後、熟成肉に人生をかける生産者のユニークな挑戦を伝える。

★雪竹さんご自慢の生ハム・サラミ・ベーコン★
s_190220_01.jpg
 
■「唐津くん煙工房」の熟成肉が購入できる場所

▽「唐津くん煙工房」 
住所:〒847-0062 佐賀県唐津市船宮町2303-1
電話:0120-178-683

▽「唐津くん煙工房」が運営するインターネット通販サイトからも購入できます
「唐津くん煙工房 送料無料ギフトセット」

■雪竹さんご家族の皆さん
s_190220_02.jpg

■奥様特製!「ベーコン丼」の作り方
s_190220_03.jpg

材料(1人分)
厚めに切ったベーコン ・・・1枚
温泉卵        ・・・1個
レタス        ・・・1枚~1枚半
しょうゆ       ・・・小さじ1
ブラックペッパー・パルメザンチーズ   ・・・適量

(1)厚めに切ったベーコンを、フライパンで油をひかずに焦げ目がつくぐらいまで焼く。
(2)丼ぶりにご飯をよそい、その上にちぎったレタスをのせる。
(3)レタスをのせた丼の上に、焼いたベーコンをのせる。
(4)残ったベーコンの脂を軽く熱し、醤油を回し入れ焦ししょうゆのソースを作る。
(5)中央に温泉卵をのせ、先ほどの焦し醤油のソースをかける。
(6)最後にお好みでブラックペッパーをかけて、できあがり!
※お好みでパルメザンチーズや小ネギをかけるのもオススメです!

■福岡市市内「トンネル熟成肉」使用レストラン

▽「コマツ大名店」(VTR登場)
住所:〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名1丁目10-6
電話:092-731-1239

▽「パーラーコマツ」
住所:福岡件福岡市中央区天神2-11-3 ソラリアステージB2F
電話:050-3462-1193

■そのほか、「トンネル熟成肉」に関するお問い合わせ

▽「唐津くん煙工房
電話:0120-178-683

■鳩川トンネルエコ貯蔵施設共同研究プロジェクト(2007~)
s_190220_04.jpg
○九州大学工学研究院
地球資源システム工学部門
菅井裕一准教授

s_190220_05.jpg
○唐津市役所起業企画課(当時)
井上和彦さん


■トンネル熟成庫内部の様子
s_190220_06.jpg

s_190220_07.jpg

s_190220_08.jpg


miyawaki.jpgのサムネイル画像

トンネルの熟成肉!
日本でもかなり珍しい方法だそうで、私もトンネルにお肉がずらりと並ぶ様子は
初めて見ました!
方法にも驚きですが、食べても驚きなんです!
私は今回、ベーコンに生ハム、サラミ、ソーセージとたくさんいただきました。
これがもう、絶品なんです。味も香りも食感も、すべてに感動でした。
ぎゅっと詰まった濃厚なうまみが、お酒にも合うし、ご飯も進みます…。
あぁ、もう食べたくなってきました!笑
このおいしさは、トンネルで寝かせるのもそうですが、
お肉や調味料、熟成までの工程などすべてにおいて、
雪竹社長の細かなこだわりがあるからこそなんです。
くん製工房を始めた頃は、奥様と従業員さんと朝から夜中まで、
よりおいしくなるようにと試行錯誤を繰り返していたそうです。
全く苦労の話をしない雪竹さんですが、「奥さんとみんなのおかげです」と
笑顔で話す姿が本当に素敵でした。
そんな雪竹さんの意思を引き継ぎたいと、娘さんの夫である諒祐さんが
雪竹さんの元で日々修行中だそうです!
諒祐さんは「お父さんに負けないこだわりを持ちたい!」と、
とても熱く話してくださいました。
唐津ならではで生まれる、絶品の熟成肉!今後のさらなる発展にも注目ですね!

s_190220_09.jpg

s_190220_10.jpg
山下諒祐さん(30)

投稿者:ロクいちスタッフ | 投稿時間:18:30 | カテゴリ:食いち! | 固定リンク


ページの一番上へ▲