みなさま、今年もどうぞよろしくお願いします。
とりわけ日本だな~と感じることが多いお正月ですが、きょうは「お茶」の話です。
急須でお茶を入れたこと最近ありますか?
ペットボトルのお茶の普及で、若い世代ほど急須でお茶を入れる機会が減っていますよね。
――「もう、お茶の概念を変えなければいけない」――
600年の歴史を誇る福岡の八女茶が世界に打って出る!そんな話を聞き、さっそく取材しました。
八女は量より“質”にこだわって勝負してきた産地
とりわけ玉露は磨き上げた旨味と甘味が自慢で、まさに感動につながる味わい。
高級路線での輸出に乗り出すというのです。
さながら高級ワインのように…!?
世界のソムリエが惚れ込んだ味
このプロジェクトをぐっと前に進めたのが、八女の玉露に惚れ込んだソムリエの存在です。
スペインを拠点に世界で活躍するソムリエのフランソワ・シャルティエさん。
世界の高級レストランで通用する味だと直感したといいます。
イメージしたのは、食事とのハーモニーが生まれるワインのマリアージュ。
(2022年6月 福岡・八女にて)
シャルティエさんは、その味を、「フレッシュで、フルーティーで、グリーンの香りもあり、さらにチキンスープのような旨味もある」と表現。
…さすが世界一にも輝いたソムリエの言葉です。味わうとまさに頭に浮かび、納得させられました。不思議なものです。
ただし、料理に合わせるには旨味と甘味が強すぎるとのことで、ブレンドを提案。
八女茶を手掛けてきた人たちからすれば、手間暇かけて“強み”としてきたものが強すぎると言われてショックもあったそうですが、挑戦しないわけにはいきません。
ブレンドを最終決定する〝瞬間〟に立ち会いました!
八女で半年にわたって選び抜いてきたお茶の葉の中から、
シャルティエさんと八女茶の関係者の方々が食事に合うブレンドを最終決定します。
何十個ものグラスが並ぶ中、白熱した議論が2時間あまり繰り広げられました。
世界の美食家を唸らせる味を求めて。最後は全員納得の握手で決定!
持ち味の旨みと甘みを生かしながら食事の旨味も増幅させる。共鳴する味わい…もはやお茶を超えた新しい飲み物のようです。
シャルティエさんに話を聞くと、自信に満ちた笑顔で話してくださいました。
「こんな質の高いお茶を飲んだことがある人はいないし、600年の歴史のストーリーにも心惹かれるはず。アルコールなしでワインに匹敵する複雑な味わい。ノンアルコール飲料は、世界のトレンドでもあるので、完璧な可能性を感じている」。
美味しさをキープするボトリングの制作に取り掛かり、4月にはワインボトルに入った新たな八女茶が完成する予定です。
(放送の動画はこちらです!シャルティエさんの唸る姿、臨場感をご覧ください)