地域特集「ロマンスの神様が贈る あなたへのエール」ディレクター編集後記
こんにちは、ディレクターのヨシダです。
今回は9月4日(金)に放送した、
地域特集「ロマンスの神様が贈る あなたへのエール」の制作の舞台裏を
少しだけご紹介します。
●すべてのきっかけはYouTubeだった・・・?
そもそもこの番組のきっかけは、
今年大きな話題を呼んだ広瀬さんのYouTubeチャンネルでした。
コロナ禍の自粛期間中、ディレクターの私がたまたま見ていた広瀬さんの動画。
ある動画の中で、ひょんなことからご自身の過去を語り始めました。
「全然学校に行けてないの。」
「一生懸命学校にいるんだけど、ハマっていかない。そういう子どもたちを救いたいし、私が助けられるんだったら助けたい。」
明るいイメージの楽曲が多い広瀬さんが、「学校に行けなかった」10代を過ごしたこと。
そして、「いま同じように苦しむ人たちを助けたい」と強く願っていること。
あまりにも衝撃的な告白に心を動かされ、
涙ながらに語った広瀬さんの願いをぜひ番組でかなえたい!と思った私は、
すぐに広瀬さんにラブコールを送り、この番組が始動することになりました。
●コロナ禍での「新しい番組づくり」
広瀬さんの事務所から番組のGOサインが出たのが6月下旬。
東京にお住まいの広瀬さんとは、いまではおなじみの「リモート」で取材を始めます。
取材を進め、番組の構成を考えていく中で立ちはだかったのが、
「ロケができない」という壁です。
故郷・福岡の通学路を巡ってもらうという演出を考えていましたが、緊急事態宣言が解除されたとはいえ、この状況で広瀬さんが福岡に来ることはできない・・・。
そこでたどりついたのが、
ディレクターの私が広瀬さんの代わりにふるさと巡りをする!
という演出でした。
スマホでビデオ通話をつなぎながら広瀬さんの故郷を撮影@福岡
画面に映る福岡の通学路を見ながら、当時の思い出を語ってもらいました。
「映像を届けることはできても、生の雰囲気までは届けられないんじゃないか。」
画質や音声の乱れだけでなく、そんな不安も抱えていましたが、
「新しいロケ様式」に柔軟に対応してくださった広瀬さん。
私が通話上で投げかける質問に、時間をかけながら真剣に丁寧に、こたえてくださいました。
番組制作の過程でも、コロナ禍で「いつも通りにできない」負の側面に目を向けがちですが、「いまだからこそ」できる新しい演出、番組づくりにチャレンジできたのかなと思っています。
●「広瀬香美さん✕視聴者のみなさん✕ディレクター」の化学反応?
今回の番組の発端は、広瀬さんのYouTubeチャンネルでの告白と、
それを偶然目にしたディレクターの
「広瀬さんの願いをかなえたい!」という思い。
そこに力を貸してくださったのは、視聴者のみなさんの声でした。
番組では、7月末から特設ホームページを開設。
広瀬さんと同じように10代のころ学校に行きたくなかった人や、
いまも「学校に行けない」と悩むみなさんから、メッセージを募集。
そのメッセージを広瀬さんに届け、番組の中でエールを贈ってもらうという企画を考えました。
全国各地の10代から40代まで、
幅広い年齢層のみなさんから体験談を寄せていただきました。
▲「ロマンスの神様が贈るあなたへのエール」
集まったメッセージを広瀬さんに実際に読んでもらいます。
ひとりの方が寄せてくれたメッセージがきっかけで、
それまでの取材では聞くことのできなかった、
広瀬さんの10代のころのある記憶がひもとかれていきます。
それまでたくさんのエピソードを取材してきましたが、
私ひとりではたどりつけなかった広瀬さんの過去に、
みなさんの力を借りて、アプローチすることができました。
メッセージを寄せてくださったみなさん、ありがとうございました!
ここまで、あえて番組の内容をところどころ伏せながら書いてきました。
というのも、「そもそも番組見てないよ!」という方にも、
もう一度番組をご覧いただけるチャンスがあるんです!
10月27日(火)20:00~20:29 Eテレで放送予定の、
ハートネットTV 「ロマンスの神様が贈る あなたへのエール」で
前回から内容を少し変えての放送となります。
広瀬さんの取材を初めて約3か月。
一度もご本人にお会いできない状況に歯がゆさを抱えながら制作している番組、
ぜひご覧いただければ嬉しいです。
投稿者:開局90年 スタッフ | 投稿時間:12時00分 | カテゴリ:開局90年 | 固定リンク