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福井 平成の名水百選で作る和菓子でひんやり 小浜市 雲浜の旅

2023年8月28日放送 ほやほやみつけ隊
  • 2023年09月14日

 

記録的な暑さとなった2023年の夏。そんな暑さをつかの間忘れさせてくれるのがひんやりおいしいくずまんじゅうです。平成の名水百選が湧く福井県小浜市の雲浜(うんぴん)地区はかつての城下町。特産の若狭塗に雲浜獅子保存会など、地域の伝統を守る人々と出会いました。

名水があんの甘さを引き立てる

小浜市の雲浜地区には「雲城水」と呼ばれる地下水が湧き出ています。この雲城水、水質や水量だけでなく、地域住民の保全活動によって水環境が維持されていることが評価され、国が選定する「平成の名水百選」にも選ばれました。

冷たい!口当たりがまろやかで美味しい!

名水「雲城水」を使った地区伝統の和菓子を守り続けている人がいます。全国和菓子協会から優れた和菓子職人のあかし、「伝統和菓子職」の認定を受けた上田浩人さんです。上田さんの店では、お菓子のすべてに雲城水を使っているんだそうです。

上田さん

雲城水は雑味がなく無味無臭で素材の味を引き出してくれますので、ずっと雲城水でお菓子を作っています。

そんな上田さんが夏の時期におすすめするのが、くずまんじゅうです。上田さんのお店ではなんと150年も前から作られています。

上田さん

生地はくずと雲城水だけで砂糖を一切使っていないので、こしあんの甘さのみで召し上がっていただけます。暑い時期でも美味しく召し上がっていただけるあっさりとしたお菓子です。

雲城水のまろやかな味わいとあんこの優しい甘さ、合いますね!

上田さん

150年続いているということは、お客さんがずっと買いに来てくれているっていうことの証しだと思っていますので、その製法を守りながら、これからも美味しいお菓子を作っていきたいと思っています。

季節感を大事にする和菓子。くずまんじゅうの販売は9月いっぱいとのことです。

若狭塗を普段使いに 職人の挑戦

若狭塗職人 加福宗徳さん

伝統を守りながらも、新たな挑戦をする人もいます。小浜市を代表する漆器「若狭塗」の職人、加福宗徳(かぶく ひろよし)さんです。先祖代々100年以上、この雲浜地区で若狭塗を作り続けています。

若狭塗の模様は、海底の様子を表したものが起源といわれています。その特徴的な模様は、卵の殻や貝殻、マツの葉などを置き、その上に漆を塗り重ねて研ぐ「研ぎ出し技法」で作られます。

なかでも、最も難しいとされるのが、模様を出す「研ぎ」の作業。黒の漆を下地に、卵の殻などを置き、黄色、赤、薄い黒と順番に漆を塗り重ねていきます。その後、やすりで表面を削ります。そうすることで、塗り重ねた漆がグラデーションとなって現れるのです。

すごい、どんどん削れて柄が出てきていますね。

加福さん

卵の周りに入れた色を縁取りとして出てくるくらいまで研いでいく。研ぎすぎると白いつぶつぶの卵の殻がなくなってしまうこともあるし、そのバランスを見ながら研いでいく感じですね。

漆の厚さは、なんと0.1mmほど。指先の感覚だけを頼りに削っていく繊細な作業です。

若狭塗の魅力はどんなところだと思いますか。

加福さん

漆でなかなか表現できない白色を卵の白で表現できたりするので、白が生きる漆器という意味では若狭塗はなかなか面白いですよ。

加福さんは今、若狭塗をより多くの人に知ってもらおうと、ボールペンや名刺入れなど、日常使いできる新たな商品を手掛けています。

加福さん

若狭塗って高いイメージで、使わないときはしまいこむことが多いので、普段持ち歩いたりできるもので身近に感じてもらえたらな。

地区が誇る無形文化財「雲浜獅子」

かつては城下町として栄えていた雲浜(うんぴん)地区、毎年5月には小浜神社で「雲浜獅子」の奉納が行われます。

雲浜獅子は、オスの老いた獅子と若い獅子2頭が、1頭のメスの獅子を巡り争う様子を、歌と笛太鼓の調子に合わせて表現しています。およそ390年の歴史があり、県の無形文化財にも指定されています。

地区には雲浜獅子の保存会があり、子どもたちに踊りや太鼓を教えて、歴史ある祭りを後世に伝えています。

踊ったり太鼓をたたいたり、お父さんにやり方を教えてもらって、もっとやりたいです。

しゃがんだ後に立つ時があるから、その時に背伸びするのが楽しかった。

雲浜獅子保存会 木戸孝一郎さん
すごく考えられた獅子舞で、すごく激しいところとか、おとなしくというかおびえるような感じのところとか、動物のことをよく研究して作られた獅子舞だなと思っています。そういった神髄が伝えられればいいなと思っています。

伝統が息づく雲浜地区。その伝統を守り続けている人たちの想いに、出会うことができました。


★ほやほやみつけ隊とは★
「ニュースザウルスふくい」の名物コーナー。福井放送局のキャスターが、緑のはっぴを着た「みつけ隊員」として県内を地区ごとに訪ね、地元の味覚やすてきな活動、そして元気な皆さんを「みつけ」ます。

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