第8回 9月19日(木) 放送
「どうする 世代間のギャップ」

角谷:
「幸福度日本一ふくいの謎」。今回は「世代間のギャップ」がテーマです。
どうすれば幸福度が高い毎日を暮らせるのかを考える時、たとえば65歳以上の高齢者の方と、20代の若者とではそれぞれ望むものが大きく異なりますよね。
太田:
こうしたことが今、県が進めるある場所でも注目されています。
福井県が20年後の2040年を見据えて進めている「長期ビジョン」、県政運営の基本方針策定へ向けた議論です。

角谷:
人口減少が進む一方、AIなど技術革新も進み、社会が大きく変わることが予想される中、県の「未来予想図」を描こうと、県内の幅広い立場の人たちから意見を集めています。

-先月、県が開いた意見交換会です。

出席者:
「小さな地域の結束が強い。結束をさらに高める」
出席者:
「都会の方にきてもらうために、スポーツの世界大会を誘致する」

角谷:
少子高齢化が進む中、若い世代に引き続き県内で暮らしてもらい、県外からも呼び込むことが最大の課題ですが、地域や職種の代表として参加する人たちは中高年が中心です。

-若者が福井の未来に何を求めているのかが見えてこない。
そうした思いから、県は若者の考える「未来」や「幸せ」を聞き取る取り組みも行いました。

-知事も参加して現場の声を聞きました。

男性参加者:
「女性しか育休が取れない環境が問題。男性が取れて当たり前に2040年にはなってほしい」
女性参加者:
「ネットを介して仕事をするという方法をとることで自分の仕事、自分のやりたいことと福井で住むことを両立させる」

-子どものころからインターネットやスマートフォンに触れてきた若者世代。
働き方や価値観、ライフスタイルの違いも浮き彫りになりました。

角谷:
なるほど、世代間で全く違う時代を生きてきていますが、描く将来のあり方、幸せのあり方も当然大きく違うわけですね。そこの差、溝とどう向き合うかが課題となっています。
そこできょうはこちらのお2人にお話をうかがっていきます。

-県議会でことし初当選した松崎雄城さん。26歳です。
全国最年少の議員となりました。
-一方、こちら石川与三吉さんは89歳です。
全国最年長の議員となりました。

-2人とも今回の「長期ビジョン」の策定に向けた 委員会の委員も務めています。
世代が異なる2人から話を聞くことで福井県、そして日本の将来の幸せを考えるヒントをつかめればと、お2人を招いて対談を企画しました。
最年少と最年長の議員、年齢差63歳の対談の様子をご覧ください。

■人口流出 都会へ行く若者
石川県議:
親や友達が止めても都会に行きたいという人にはブレーキはかかりません。
若い人はやはり珍しい物好きで都会に行きます。都会の学校で勉強して友達ができる。都会は賑やかで楽しい。20代から30代ごろまではそれでよいが、それ以上になった時のことも考えなければならない。独身で1人で暮らしますか。歳を取った時のことを考えたら、親きょうだいや親戚のいる福井で豊かな生活をするのがよいと思います。誰でも必ず歳は取るんですからね。
松崎県議:
都会の方が給料が高いというけれど、福井で実家に住んで子育てをしたら家賃や生活費のコストが安くて実はメリットも大きいんですよね。でもそのことになかなか気づかない。インターネットのおかげで福井でも映画を見ることや買い物もできるし、福井にいても都会と同じことができる。
一方で、地元に帰ってきたいけど(やりたい)仕事がここにはないっていう人もいます。建築のデザイナーとかちょっと今どきのオシャレな仕事は福井にないんです。
仕事が無いから帰ってきたくても帰って来られないっていう若い世代も確かにいるんです。2040年になったら今はない新しい仕事が増えていると思う。そういう新しい挑戦をしたい人たちをどれだけ福井に呼び込んで成功させられるかが重要だと思います。

■60年差の結婚観
石川県議:
私は11人きょうだいで楽しく育ちました。
私の若い頃は18歳くらいで結婚する人が多くて、ハタチになるころにはもう3人ぐらい子どもがいる家庭があった。私の家のように11人はあまりいなくても、5人、6人の子どもがいる家庭はざらにありました。結婚をして子どもを作って地域に貢献する。家族を安心させる。自分の気持ちだけで好きに生きていてはいけない。だから松崎さんも早く結婚しなくてはいけないと思います。議員の仕事が忙しいから結婚できないなんていうことではダメですよ!
松崎県議:
私個人としては結婚はいいものだなと思います。
長期ビジョンが目指すいまから20年後、2040年に私は46歳です。結婚して子どもが3人ぐらい欲しいと思っています。地元の知り合いが結婚して子供を産んで、どんどん自分が住む地区が賑やかになっていくのを見たら結婚はいいなと思います。でも、多種多様な考え方があるいまの世界の中で、私は結婚は絶対にすべきとは言えませんね。

■高齢化社会はどうなるか
石川県議:
昔のお年寄りさんとは全然違います。年寄りも元気に生活し、働いている人も多いです。私も92歳まで県議会で頑張るつもりです。食事も医療もよくなり長生きできるようになりました。若い人に頼って生きようとしてはいけません。早寝早起きをして、消化のよいものを食べ、ガブガブ食事をしない。そうやって自分の健康を自分で守るべきです。
松崎県議:
石川さんみたいな元気なお年寄りがいてくれて僕らも安心して働けてます。
若い世代がどんどん少なくなってくるんで石川さんみたいにいつまでも「現役」ていう方がいらっしゃる方が僕たちも安心して働けます。でも、無理をしないっていうのも重要だと思います。

■若者は声を上げ 年長者は「たてる」べき
松崎県議:
若い人には自分たちがこうやりたいっていう思いを話して欲しい。そして私のような若い議員が意見を吸い上げて、若い人の意見がちゃんと政治に反映されるんだっていうところを見せなきゃいけないですね。でも、福井のお年寄りはいい人が多いと思います。
初めて選挙に出たときも、これからの時代は若い人に頑張ってほしいといってくれる人が多かったです。
石川県議:
そう。若い人を「たてて」やらなければならないですよ。若い人には若い人の考えがあります。そのいいところをとる。「私は何歳なんだぞ!」とか「若いくせになんや!」とか、そんな気持ちを「ちょっと」でも持ったらダメですね。
若い者も先輩のいいところを取っていく。そういうところでそれを合流してうまくやってくとみんなが幸せになれると私は思います。

角谷:
いろいろな世代の幸せの価値観に気づくことによって、社会の幸せを考えていけると感じました。
宗像:
若い世代と年上の世代でざっくばらんに思い切って話し合ってみれば、お互いの考えていることを知らないだけで、案外、お互いに納得できる、お互いの幸せへ歩み寄っていけると感じました。
角谷:
これが幸福度を高めていくヒントになるかもしれませんね。

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