第6回 5月30日(木) 放送
「『名物広報』が見つけた『幸せ』とは」

角谷:
「幸福度日本一ふくいの謎」。 SNSで福井の魅力を全国に発信してきた県広報課の職員、岩田早希代さんです。

太田:
みずからカメラを持って福井のさまざまな現場におもむいて、動画共有サービスやSNSで各地の見どころを発信。
こうした活動の成果が認められ、「地方公務員が本当にすごい!と思う地方公務員アワード2018」にも選ばれました。

角谷:
そんな岩田さんですが、6月末で3年間の任期を終えて退任することになりました。
福井県内をくまなくまわった「名物広報」の岩田さんが見つけた「福井の幸せ」とは何なのか、取材しました。

-岩田さんは、県の情報発信担当の専任職員として県内各地を取材し、「幸福度日本一」とされる福井の魅力を発信してきました。

岩田早希代さん:
「幸福度日本一って報道されても、普段日常の中で
『私たちすっごい日本一幸せ!』ていう事はそんなに日頃から感じるわけではないと思うんですね。意識的に地元の良さを発見する」。

-福井県出身の岩田さんは、全国に知られていない福井の魅力を知ってもらいたいという、強い思いがあったといいます。

岩田さん:
「紹介したいものがいっぱいある素敵な地域なのに、知られてないなんてもうほんとに悔しいです。本当に予算がない中、機材も人員もない中、試行錯誤しながらやってきて」

-当初は、県外でも知られる著名な観光スポットや特産物を中心に発信していた岩田さん。
しかし動画の再生回数は上がらず、SNSでも思うような反応はありませんでした。
見る人の心をつかむものは何なのか。
悩んでいた岩田さんがきっかけをつかんだ取材がありました。

-それは、福井市の東郷地区での企画でした。
著名な観光スポットではありませんが、岩田さんは街を流れる小さな川の水の美しさに注目し、「水の郷」として発信しました。


岩田さん:
「もしかしたら地味かなあって思いながら配信したんですけどすごい反応が良くて」

-発信した映像に、「水の風景に癒やされる」「行ってみたい」など、 多くの感想が寄せられたのです。

岩田さん:
「福井って地味に見えてもすごい都会の人が羨ましがる題材っていうのがめちゃめちゃあるんだなというのが自分自身で再発見できた企画でした。
日常的に食べているもの、見ている風景、地区の行事全部が当たり前すぎてそれが外から見たらすごく羨ましがられる素敵なものだっていうことに当たり前すぎて気づかれてない方って多いなって」

-ありふれた日常の中にある地域の魅力や本当の幸せ。
岩田さんは今、そのことを多くの人に伝えようとしています。
この日訪れたのは、生まれ育った地元の地区にある高校です。
生徒たちが地元の名所や行事を取材して発信する活動を支援する、講師として招かれたのです。

岩田さん:
「あなたが取材・紹介したい丸岡の自慢はなんですか。注意点あります!丸岡城以外で!」

-あえて「まち一番の名所のお城以外」とした岩田さんの課題に、少し戸惑った生徒たち。

-それでも、岩田さんに背中を押されるようにしてそれぞれが思う地元の魅力を次々と書き始めました。

生徒:
「オタマジャクシときれいな水草」
「たけくらべとしょうゆカツ丼」
「誰かが来たら畑で採れたものを大量にあげる『おもてなしの心』が丸岡のいいところだと思います」
岩田さん:
「物じゃなくて場所じゃなくておもてなしの『心』。おもしろいと思います」

-1人1人が胸に秘めていた地元の好きなところが、次々にあふれ出します。


生徒:
「案外、丸岡のことを知らなかったなあと思って。これからは身の回りの自然を見ていこうと思いました」
「人には人のいい物があるようにその数だけ(紹介したい・自慢したいものが)ある。日本中に発信してたくさん人が来てくれたらいいなと思います」

-誰かに伝えよう、発信しようと考えることが、地域の魅力や身の回りにある幸せに気づくことにつながりました。


岩田さん:
「普段意識していなかった日常生活の中で意識的にSNSで発信してみたりする中で幸福を実感して、それがまた自分たちの幸せなハッピーな気持ちが膨らんでいくとどんどん幸福度って上がっていくと思うので」


-まもなく県庁広報課での役割を終える岩田さん。
任期を終える日まで、ふるさとの魅力を知り誇りを持つことの大切さを伝え続けます。



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