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ニュースザウルス 食探いろどりレシピ 2020年3月23日(月)

「まるで生のような食感! 小鯛のささ漬け」

 今回の食材は、福井のお土産として知られる「小鯛のささ漬け」です。明治時代に若狭の海で、大量に取れたレンコダイ。この利用方法として酢に漬けて、ささの葉をのせて、樽に詰める「ささ漬け」が生まれました。生のような、もっちりした食感を一週間ほど味わえるのが特徴。現在、11軒のお店がそれぞれの味を守っています。
 その美味しさのヒミツ探るため、1軒の加工場へ。この加工場の代表、上杉耕一郎 (うえすぎ・こういちろう) さん。江戸時代から鮮魚店を営んできた上杉さんのお宅。今は、弟の典久(のりひさ)さん含め、家族でささ漬けを作っています。
 このささ漬け、最初の工程がこの道30年のべテラン社員による3枚おろし。およそ、6㎝ほどの小さなレンコダイの身を手早く捌きます。1匹あたり、なんと10秒の早技。さらに、早いだけではなく、身を厚くとるため、骨のぎりぎりを削り取るんです。
 そして、もっちり感で最も大事なのが、塩を振って一晩置く技。古来から京の都へ、鯖やアマダイを一塩して運んだ、小浜の伝統が生かされています。この塩振り、なんと湿度によっても振り方を変える繊細な技です。それを身に塩が浸透するよう、一晩おきます。こうすることで、旨みが引き出され、もっちりするんです。
  仕上げに、この身を地元産の米酢をベースにした秘伝の調味液に付けます。この漬ける時間にも細心の注意を払います。酢に、身を漬けすぎると酸味が立ちすぎ、色も白くなってしまうため、漬ける時間を見極め、生の食感を保ちます。「身の色が酢で白くなる、若干手前であげるのは至難の業。この微妙なところが長年の経験もの」と、耕一郎さん。そして水分を保つ杉樽に詰めて完成です。
上杉さん一家とベテラン社員による、工芸品のようなささ漬け。今回は、ささ漬けの色合いと食感を生かした食べ方を習います。


今日の料理

「小鯛のささ漬け 手まり寿司・春色サラダ」



手まり寿司 材料・6個分

ささ漬け…
6枚
酢飯…
適量
ディル…
適量
たくわん…
適量
ねりうめ…
適量
桜の塩漬け…
適量
ライム…
適量
みょうが…
適量


<作り方>

手まり寿司

ラップの上に、ささ漬けを皮を下にして置く。
その上に一口サイズの酢飯をのせて、ラップの先を一つにまとめ、きつくしぼり、丸く形を整える。
お好みの薬味をささ漬けの上にのせて完成。

春色サラダ 材料・4人分

  
■下準備
大根…
適量
塩…
適量
甘酢…
適量

■サラダ
ささ漬け…
14枚程度
ベビーリーフ…
適量
柑橘類…
適量
アボカド…
1コ
ブロッコリー…
適量
スナップエンドウ…
適量
ミディトマト…
適量
エディブルフラワー…
3枚

■ポン酢ドレッシング
ポン酢…

敵量
オリーブオイル…
適量
わさび…
適量


<作り方>

春色サラダ


■下準備
 
大根を薄くスライスして、塩でもみ10分置く。
これを水洗いして、水気をとり、甘酢で和える。
(お好みで切ったゆずを加える)

■ポン酢ドレッシング
ポン酢、オリーブオイル、わさびを混ぜる。

■サラダ
大根の甘酢、ベビーリーフ、旬の野菜(ブロッコリー・スナップエンドウ・ミディトマト)、
柑橘類(夏みかん・グレープフルーツ)、アボカド、エディブルフラワーをお皿に盛りつける。
ささ漬けを半分に折り、サラダの隙間に立てるように立体的に盛りつける。