2019年12月23日(月)
出演者:食探料理人 寺坂律子さん/食探案内人 太田実穂キャスター
今回の食材は、「はまなみそ」。嶺北を中心に食べられている冬のおかずみそ。みその甘辛さと、ナスのうまみが生み出すコクのある味わいが特徴です。何より、ホカホカご飯のおともにぴったり。昔から冬の保存食としても重宝されてきました。しかも、各店や家庭で作り方や材料も微妙に違うんです。
作り方を知りたいと訪ねたのは、創業500年、福井市にあるみそ販売店。女将の中林紀子(なかばやし・のりこ)さんに作っているところをみせてもらいました。「はまなみそ」は、実はとっても手間がかかるもの。欠かせないのは、夏に塩漬けしたナス。準備は半年がかりです。このナスを前日に塩出しして、水気をとって一口サイズに切っていきます。さらに、米こうじで作った手作りの「甘酒」に、蒸した大豆にこうじ菌をふり、発酵させて作る自家製の「豆こうじ」を混ぜ合わせます。仕上げに、香りと食感がポイントになる「シソの実」、風味付けの「ごま」を入れて完成。それを2週間ほど熟成させてようやく完成します。母たちから受け継いだ作り方を後世につなげていきたいと中林さん。
昔から、家ごとに独自の味が伝わってきた、「はまなみそ」。
続いては、その家庭の工夫を取り入れて、味の改良をしている方を訪ねました。
越前町でみそ屋さんを営む寺坂律子(てらさか・りつこ)さんです。創業30年で「はまなみそ」の材料、「豆こうじ」も製造販売しています。寺坂さんは、豆こうじを買って手作りするお客さんに、その家の「はまなみそ」の味を聞いたり、アドバイスをもらったりしています。甘酒の使い方やナスの漬け方の細かいところまで、レシピに取り入れて改良しました。お客さんの知恵でできた味だと寺坂さん。
今回は、そんな寺坂さんに、オススメのはまなみその食べ方を習います。
「はまなみその大根巻き」
「鶏ひき肉と卵のはまなみそあえ」