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ニュースザウルス 食探いろどりレシピ 2018年12月10日(月)

食探いろどりレシピ

2018年12月10日(月)
出演者:食探料理人 河本美知枝さん/食探案内人 太田実穂キャスター

「地元に親しまれる セイコガニ」

やってきたのは、越前町 越前漁港。威勢のよい競り人の声が響く市場では、セイコガニの競りが行われています。名前の由来は、甲羅の中に内子という卵があること。子を背負っているという意味からセイコガニとよばれています。
越前町漁業協同組合の南直樹さんは、今年は、天候に恵まれてカニがたくさんとれたと話します。カニの豊かな漁場がすぐそばにある越前町では、江戸時代から漁で栄えてきました。漁の仕組みや歴史を興味深く学べる博物館を訪ねると、何段も積み重なったカニの箱とにぎわう人々の写真がありました。当時のカニ漁が盛んだった頃の様子です。昭和40年代までは、今の倍以上の水あげがあり、メスのセイコガニは、オスと違って、主に、地元で食べられていました。降り積もった雪の上を竹籠を引いて、売り歩いたり、近所にあげたりしたそうです。冬には毎日でも食べられる、「庶民の味」でした。そんな時代の食べ方を教えてくれる方を訪ねました。地元で民宿を営む、河本美知枝さんです。河本さんの子どもの頃は、カニがたくさんとれ、朝ごはんがカニだったそうです。家族の中でもカニ好きだった父・栄之助さんは、近所の漁師からもらったセイコガニを、いろりで晩酌しながら食べていました。その食べ方は、カニとおろした大根・岩のりなどを貝殻を鍋にして煮立てる料理。菜貝(せいげ)や蟹味噌(がんみそ)と呼ばれます。元々、漁師が船の上で作ったとされる即席メニューです。味付けは、豆の形が残された、「なっとみそ」。昔は、どの家でも作っていました。だしがいらないほどコクがあるのが特徴です。この料理を食べると貝殻で食べていたときの思い出がよみがえってくると河本さん。
今回は、昔ながらのセイコガニの料理を一般の家庭で食べられるように工夫した鍋を作ります。


きょうの料理

セイコガニのみぞれ鍋



<材料・4~5人分>

セイコガニ…
2杯
大根…
1本
かりゅうだし…
適量
みそ…
お玉1杯分
岩のり…
適量

<作り方>

カニの身や卵など全て取り出します。
鍋に大根をおろします。
鍋の大根の上にカニを入れます。
かりゅうだしを入れ、蓋をして中火で煮立ててます。
煮立ったら、みそを溶きます。
岩のりを入れたら、完成です。