2021年03月12日 (金)東日本大震災から10年【山口瑛己】

2021年3月11日。
東日本大震災から10年です。
10年前、私は中学2年生。岩手県にある中学校に通っていました。
下から突き上げるような激しい揺れ。
本来ゆがんで見えるはずのない校舎の廊下が、ぐにゃぐにゃと曲がって見えました。
まっすぐ歩くことができず、廊下の壁を伝って歩き、屋外に避難しました。
あの日は、雪が降っていました。
冷たいコンクリートの上に座って担任の先生の指示を待つあいだも、何度も何度も余震がありました。泣き出す友人もたくさんいました。
何が起きているか、これからどうなるのか分からず、とにかく怖かったです。
震災から10年がたちました。
しかし、福島県を中心にいまも4万人以上の方々が避難生活をしています。
また、震災関連死を含めた死者と行方不明者は、少なくとも2万2200人にのぼります。
震災にかかわる記憶を忘れたい、思い出したくないという方も多くいらっしゃると思います。私も、あの日の出来事を思い出すと、とても心が苦しくなります。
あの日、あの時、岩手にいた人間として、これからも被災地のいまを、これからを発信し続けていく。声を聞き過去を語り継ぐとともに、未来へ伝え、記憶をつないでいく。
それが、アナウンサーになった自分がしなければならないことだと感じています。

トラックバック
■この記事へのトラックバック一覧
※トラックバックはありません