永平寺

福井県
2016年4月1日 放送

約770年前、道元禅師が越前の山中に開いた禅の修行道場「曹洞宗大本山永平寺」。山腹に建てられた伽藍の中、今も200人近い雲水(修行僧)が「禅」の中に真理を追い求めて修行を続けている。道元の説いた「禅」の教えの中心に据えられているのが「只管打坐(しかんたざ)」。只ひたすら坐禅することが「悟り」そのものだという。また、掃除や食事、顔の洗い方まで日々の生活の中に細かく定められた「教え」も770年来変わることなく大切に受け継がれている。この永平寺が守ってきた文化や自然はやがて、越前の風土を象徴するものにまで浸透しこの地を支えてきた。深山幽谷の大伽藍、大みそかの除夜の鐘、精進料理、門前に暮らす人々の信仰心…。
 冬、永平寺は深い雪に覆われ、境内は冷気に包まれる。ただでさえ厳しい修行に自然の容赦ない追い打ちがかかり、雲水たちはひときわ引き締まった生活が強いられる。しかしその中にこそ際立つ人肌の温もりや、永平寺ならではの風景がある。番組では、長きにわたり守り受け継がれてきた修行道場永平寺とその教え、そして、永平寺とともに暮らす人々の営みを描く。

<オムニバス項目(予定)>
●極寒の修行…起きてから寝るまで全てが修行。雲水の一日に密着。
●精進料理に込められた真心…「食材の気持ちを考えて作る。」料理番老師が説く料理の教え。
●永平寺の年末年始…修行僧と住民が供に行う餅つき、雪中の托鉢など。地域との交流と信仰心。
●永平寺を育む700年の森…伽藍や修行の道具として使われる境内の広大な杉の森。
世代を超えてその森を守り続ける人々がいる。
●永平寺と供に暮らす大工集団…770年もの系譜を持つ永平寺の宮大工。先祖を誇りに今も全国各地で社寺建設に携わる。

旅のとっておき

「永平寺」の回を担当しました三浦と申します。大本山永平寺は、曹洞宗第一道場。番組では、冬の厳しい修行の一端をお伝えいたしましたが、機会があれば、実際に永平寺を訪れてみてください。1年365日、修行を行っている「雲水(うんすい)」たちの姿を身近に感じられると思います。更に、永平寺では、一般の方を対象とした宿泊修行体験も行っています。続きを読む

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