富良野 夏

北海道
2015年9月4日 放送

北海道・富良野。夏を迎えた観光地は眩いばかりの輝きを見せる。爽やかな風が吹き抜けるラベンダーの丘、絵画のように美しい田園風景、豊かな自然が残る森。癒しを求める都会の人々にとっての憧れの大地だ。
実は、富良野は昭和50年頃まで、ほとんど無名の農村地帯だった。最初の入植は明治30年代と遅く、歴史の浅い北海道の中でもさらに若い。「北海道の中心」に位置するため開拓者が容易に到達できなかった上に、土壌も農地に適さなかったためだ。
依って立つ伝統や歴史がないゆえに、人々は自分たちのアイデンティティが何なのかを問い続け、独自の文化を築きあげてきた。貧しい土壌ゆえに栽培が始まったラベンダー、毎年夏に開かれる富良野独特のユニークな「へそ祭り」、ドラマ「北の国から」を共に作り上げた地元の人々。……バカバカしいことを真剣にやるのが、富良野人。新しく生まれた文化が人を呼び込み、また新しいものが作られる、富良野の世界を描く。

<オムニバス項目(抜粋)>
●ラベンダー   火山のやせ地に育まれた、富良野の象徴
●野菜の王国   北国特有の土壌と闘ってきた開拓民の歴史
●「北の国から」 富良野の人々の暮らしと情熱が生んだ名作ドラマ
●東大演習林   今も富良野市最大の地主、「東大」との意外な関わり
●へそ祭り   「北海道の中心」をテーマに作られた奇妙な夏祭り

紹介したトピックス
旅のとっておき

「富良野」の回を担当した由井です。
“歴史”が浅い、と言われる北海道の中でも、特に開拓が遅れた歴史をもつ富良野。番組PRのキャッチコピーの一節は、「何にもないから、何でもアリ」。これといったものがないからこそ、自分たちで知恵を絞って良い町にしようという人々の気概こそが、今の富良野を産んだ風土だったんですね。続きを読む

ポスター
富良野 夏
[写真]芝田剛
[協力]リゾートペンション山の上
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