小豆島

香川県
2013年12月6日 放送

古くは古事記の時代から、瀬戸内海の要衝として知られる「小豆島」。西方から都へ人・金・モノを運ぶ物流の要、また、都から四国・九州へもたらされる文化・芸術伝播の中継地としての地の利から、独自の発展をたどってきた。島外から製法と素材を取り入れた「しょうゆ」は、いまも桶と人による二人三脚で育まれている。そして「そうめん」は産業としてだけでなく、人々の生活に深く根付き、お盆の伝統行事ではなくてはならないものになっている。さらに、困難とされたオリーブの栽培を日本で初めて成功させ、オンリーワンの産地になった。そんな島の人々の大きな楽しみが農村歌舞伎。これも昔ながらの上方の演芸を巧みに取り入れたものだ。人々は知恵と工夫を積み重ね、資源の少ない島で生き抜いてきたのだ。
寒霞渓に代表される雄大な山々、多くの恵みをもたらす瀬戸内海。日本の原風景に育まれた人々の力強い営みを、『瀬戸内の楽園』小豆島に探っていく。

<オムニバス項目(抜粋)>
●もてなしの心~お遍路を庭に招き入れ、お茶でねぎらう。自分で育てた芋でもてなす
●しょうゆ~蔵つき酵母が作り出す島醤油。伝統を守り、新たに桶を作る職人の意気込み
●オリーブ~日本で最初に小豆島に根付いたオリーブ。その陰には農家の地道な努力が
●豊作への祈り~夏の夜、千枚田に灯されるたいまつの炎。秋は農村歌舞伎を奉納する
●平成のおなご先生~「二十四の瞳」に憧れた女性教師、分教場では唱歌が歌われる

旅のとっておき

「小豆島」を担当した糸瀬です。
11月22日放送の「長崎の島々」で紹介された「対馬」で幼少期を過ごし、もともと島暮らしにはなじみがある私。2年前の夏、高松局に異動になった際には、長崎県と並ぶ島を多く持つ県での新生活に、妙な縁を感じたものです。続きを読む

ポスター
小豆島
[写真]油谷勝海/新桶プロジェクト:黒島慶子 [協力]小豆島観光協会/山本康夫/中武義景/藤井泰人
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