鯖街道

京都府 福井県
2013年10月11日 放送

若狭の海と、京の都を結んできた「鯖街道」。リアス式海岸が続く福井県若狭地方は、海産物の宝庫と言われています。その一つである小浜は、飛鳥・奈良時代から朝廷に塩漬けした魚介類を献上してきた浜として有名です。若狭から運ばれた鯖が、京へ到着する頃には、ちょうど良い塩梅になったことから、その道はいつしか「鯖街道」と呼ばれるようになりました。小浜から京都まで十八里、およそ70キロの険しい道、鯖街道を若狭から運ばれた鯖は、京へ着くと鯖寿司や京懐石に姿を変え華開きます。海が遠い京都の人にとって若狭からの魚介類は何よりの御馳走でした。
「鯖街道」が運んだものは海の幸だけではありません。美しい里山を抜ける街道は、人々の往来と共に、さまざまな文化や習わしを伝え、人と人、縁を結んだ道でもありました。
海と山、そして都、人と人をつないだ街道の物語です。

<オムニバス項目(抜粋)>
●鯖街道を走る ~全行程76キロ、標高800メートルの山を三つの峰を越えるハードなマラソン。特別な想いを持ちながら走るランナーたちの挑戦
●おっさんたちのロマン ~かつて清流で知られた宿場町熊川。その恵み「蛍」を再び、と願う地域の人々の熱い思い
●そば屋の嫁入り ~福島県から滋賀の山里にあるそば屋に嫁いだ女性の奮闘
●七衛門とお地蔵さん ~京都の山里、広河原にかつて魚を売りに来ていた行商 七衛門と地元の人達との物語

旅のとっておき

「鯖街道」を担当した金本です。
若狭で獲れたさばを、ひと塩して丸一日かけ、京都へ運んだ道、―「鯖街道」。いにしえより、若狭湾の海産物が都へと運ばれました。福井県小浜市のいづみ町商店街には、商店街のみなさんによって作られた「鯖街道」起点プレートがあります。続きを読む

ポスター
鯖街道
[写真]油谷勝海 [写真提供]若狭街道仮屋付近:逸見啓市氏所蔵/阿納坂越の漁村女:小浜市教育委員会蔵 [協力]若狭鯖街道熊川宿資料館宿場館
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