伊豆 天城越え
静岡県
2012年11月9日 放送
川端康成の『伊豆の踊子』や、石川さゆりの『天城越え』などで知られる、天城山とそれを越える一本の峠道。数々の“名作”の舞台となった天城山とは、伊豆半島の中央にそびえる山々の総称です。
最高峰1405mの峰々は半島を南北に分断してきました。
かつては徒歩で丸一日がかりだった天城越え。時には決死の覚悟で、そして時には憧れを抱いて…
人々は峠越えに自らの境遇を重ね合わせ、その先に人生の転機を見いだし続けてきました。
さらに、高く険しくも豊かな山々は、様々な文化や産業を生み出しました。
豊富な湧水で作られるのは、日本一の生産量を誇るわさび。ひとつひとつ石垣を積み上げて作られてきた沢を、農家たちは今も守り続けています。そして、天城の木々が生んだ芸術品、指物。その美しい木目は、光の当たる角度で模様を変え、金色に輝きます。
天城を越えた人、これから越えようとする人。それぞれの特別な思いを、美しい映像とともに描きます。
ポスター
協力:天鼓/修禅寺/放光院/龍泉寺