秩父山中 里物語

埼玉県
2012年2月17日 放送

埼玉県西部、2千メートルにおよぶ山間の地に「秩父」はある。入るも出るも全て山越え、峠越え。切り立った山肌とわずかに開けた盆地の内には、祭だけでも年間400に上るといわれる独特の文化・風習が根付いている。師走の夜闇を絢爛豪華な山車行列が行き交う幻想的な「夜祭」、秋空を真一文字に駆け上る壮麗な農民ロケット「龍勢」、緑深き山里に三十四の札所を巡る「巡礼」など、東京から80キロという近距離にありながら、一歩足を踏み入れるとそこには「日常」を離れたかのような不思議な世界が広がっている。その一方で、伝統の養蚕文化に根ざした革新的な織物「秩父銘仙」で大正モダンの時代を席巻し、地場のセメント産業を通じて戦後からバブル期に至る日本の成長を支えるなど、意外で奥深い歴史をこの土地は受け継ぐ。現在、年間1千万人が訪れる山深き秩父。人々をひき付けてやまない魅力の数々を、鮮やかな四季の中に描き出す。

旅のとっておき

「秩父山中 里物語」を担当した山上です。
旅の楽しみのひとつは、やっぱり地元で味わう「食べ物」ですよね。秩父には、「小昼飯(こぢゅうはん)」という言葉があります。農作業の合間など小腹がすいたときに食べる郷土料理のことです。時間をかけずに作ることができて、おいしく食べられるのが特徴です。続きを読む

ポスター
秩父山中 里物語
写真:[秩父夜祭]Wa☆Daフォトギャラリー/[秩父三十四札所]小林祐一 協力:秩父札所連合会/秩父神社
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