奥能登
石川県
2012年1月20日 放送
石川県能登半島の北部「奥能登」。かつて海の交易で富を築き、独自の文化を生みました。命をたぎらせるような"あばれ祭り"。神様が乗った御輿を大地に叩き付け、川に放り込むことで、荒ぶる神を喜ばせ、無病息災を願います。戦の魂が乗り移ったかのような"御陣乗太鼓(ごじんじょだいこ)"。奇怪な面をかぶりバチを刀に見立てた乱れ打ちは、かつて上杉謙信の軍勢を撃退した魂の音です。急斜面を執念で切り開いた"千枚田"。三百年以上積み重ねてきた労苦の結晶、千枚田を守る農家の奮闘を四季の絶景の中で描きます。海原に挑み巨万の富をもたらした"北前船"。豪邸に伝わる栄華と贅沢な遊び。伝統行事"あえのこと"。田の神様を自宅に招いての感謝のおもてなしは、今も大切に守られる農村の風習です。
厳しい自然と向き合いながら、数百年の営みを受け継ぐ人々の、四季の物語です。
ポスター
写真:渋谷利雄 協力:御陣乗太鼓保存会、『あえのこと』川口喜仙