人形 愛し愛され

2011年6月24日 放送

人(ひと)の形(かたち)と書いて「人形」(にんぎょう)
―土偶・ひな人形・操り人形、フィギアなど日本人は、はるか太古の昔から暮らしの中で人形と独特の関係を築いてきた。無病息災や五穀豊穣への願い、死者の鎮魂や神への畏敬の念、そして娯楽や憧れ…人形には地域に伝わる風習や信仰が奥深く潜んでいる。
「ひな祭り」は、もともと京の貴族たちの結婚式を表し、その後、子どもの幸せを託す行事として全国に広まっていく。
江戸時代、大阪で花開いた「人形浄瑠璃・文楽」は、微妙な心の動きや繊細な仕草を映す。そこには、長年研鑽を重ねてきた人形を操る人形師ならではの技があった。
人間国宝の人形師は「物言わぬ人形に物を言わしめたい」とまで語る。
なぜ此処まで人形は私たち日本人の心を捉えるか。
なつかしく、美しく、そして妖しい、人形と人との物語。

<オムニバス項目(抜粋)>
●ふるさとのひな人形
江戸時代に九州・筑後川流域に広まっていった手作りのひな人形「おきあげびな」。
段飾りとはひと味違う素朴な人形に託した思い出とはー

●若者をとらえるオーダーメイド人形
若い世代を中心に目、口、髪の毛の色、姿・形などを思いのまま選び<自分だけの人形>を作れる場所が京都にある。こうした人形になぜ心惹きつけられるのか。

●カーネルの呪い?
ファストフード店先に置かれる人形を巡ってある時、事件がぼっ発した。
事件の経緯を探っていくと「意外な」日本文化との接点が浮かんでくる。
ほか

旅のとっておき

「人形 愛し愛され」を担当した萩原です。
和歌山市にある淡嶋神社は、3月3日の「雛流し」をはじめ、人形供養の神社として知られています。日本人と人形の関係を探る上で、外せない場所だということで訪れました。まず驚いたのは、拝殿に奉納されたひな人形の山。続きを読む

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