2011年09月20日 (火)

日本で一番新しい山「平成新山」まもなく登山解禁です!

「雲仙・島原」を担当した江崎です。長崎から車でおよそ1時間半、撮影に入るまで何度も島原を訪ねました。普段暮らしている長崎は、異国情調があふれ、おしゃれな町ですが、島原の暮らしは、それとは違い、素朴だけれども、豊かな生活がありました。
しかし、1番印象に残ったのは、なんと言っても「平成新山」への登頂取材。いまだ警戒区域が設定されているとあって、その道程は容易なものではありませんでした。時間の都合上、番組ではすぐ頂上まで到達していますが、実際には、道なき道を3時間かけて上りました。来年には、登山道も整備され、皆さんもその雄志を間近で見ることができるようになるそうですので、その前に、番組ではお見せできなかったおすすめのポイントを紹介したいと思います。
① 紅葉茶屋
登山ルートの最初のポイントともいえる「紅葉茶屋」。現在は、ここから先が警戒区域です。解禁後はここから平成新山を目指します。

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※写真)立入禁止の案内と紅葉茶屋

② 風穴(かざあな)
道中には、天然の氷室がいくつかあります。その1つ、風穴と呼ばれる場所です。奥行き30㍍、高さは10㍍。中は夏場でも4度しかありません。昔は、普賢岳の頂上付近には、万年氷があり、それを切り出してここに保存していたそうです。さらに、昭和初期には、ここで蚕の卵を保存していたといいます。低温で仮死状態にして、使うときにふ化させ、養蚕に利用していたそうです。今や警戒区域のこの場所も、昔は、島原の人たちの生活圏だったんですね。

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※写真)風穴

③ 土石流のはじまりはここ?
登山ルートでは、巨大な岩石が行く手を阻みます。登山と言うより、ロッククライミングのようです。(やったことありませんが…)実は、なんとこの岩石、5000年前のもの。22年前の噴火でここまで押し出されてきたそうです。で、恐ろしいことに、ここからさらに、ふもとに土石流となって襲いかかった場所でもあるそうです。いわば、土石流の発生源ともいえる場所です。

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※写真)5000年前の溶岩

④ 平成の大噴火、その痕跡も…
山を登りながら、ふっと目をやると30㌢はある岩がごろごろと。これも22年前の噴火で飛び散った溶岩、火山弾というそうです。表面に亀裂があるものは、高温の溶岩が飛び出し、急速に冷え固まった証しなんです。

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※写真)火山弾

⑤ いよいよ溶岩ドームへ
といいたいところですが、解禁されるのは、ドームのこの下の部分まで。頂上に登るには、まだ崩落の危険があり、この辺りから見学することになるそうです。それでも十分な迫力。2~3㍍はある溶岩が、200㍍近くうずたかく積み重なっている様子は、圧巻です。

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※写真)溶岩ドーム

ただし、道はかなり険しいので体力勝負です。
皆さん、万全の体制で、臨んで下さい。

 

投稿時間:10:10


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