2014年10月21日

2014年10月21日 (火)

秋も冬も八尾は最高!

「越中八尾 風の盆」を担当しました、ディレクターの佐々木です。


青森県出身の私は、風の盆を見たことがありません。
今回の番組が、初めての風の盆となりました。
昼も夜も忙しい現場でしたが、「おわら」の音色に、何度も癒されました。
特に、真夜中の撮影の合間、道端に座って、ぼーっとしながら聞いた夜流し。
音色が優しく全身を包みこんでくれて、そのまま、どこかに吸い込まれていきそうな感覚です。
日本全国、楽器を奏で踊る行事はたくさんありますが、風の盆は本当に独特だと思います。
風の盆を語るときに、決まって使われるのが「哀愁」という言葉。
取材を進めているうちに気付いたのは、
「おわら」には、八尾の人々の喜びや悲しみが詰まっているということ。
だからこそ、風の盆には「哀愁」という言葉が似合う、ということでした。
今回の番組をご覧いただいた後に風の盆を見に行けば、
より一層、胸に迫るものがあるのではないでしょうか??


【ポイント① 風の盆ステージ】
「・・・とか言うけど、来年の9月1日まで待ってろって言うの・・・??」
と思われた方に、うれしい情報です!
実は、風の盆以外にも、「おわら」を鑑賞できる場所があるんです。
それが、「風の盆ステージ」。
越中八尾観光協会で、月に2回ほど行われておりまして、八尾の選りすぐりの地方と踊り子たちが、「おわら」を披露します。
椅子に座ってゆっくりと鑑賞できます。目をつぶって耳を澄ましていると、夢かうつつか、幽玄の世界にひたることができます。
そして、踊りの教室もしています。
「おわら」には、男踊り、女踊り、豊年踊りの3つの踊りがありますが、一番簡単な豊年踊りを教えてくれます。
ちなみに私は、この教室に参加した後、さらに3時間くらい自主練習した末、豊年踊りを何とか踊れるようになりました。素質がないのでしょうか・・・
踊りを覚えるコツは、踊り子の後ろについていきながら踊ることです。
踊りを真正面から見ていても、左右が逆になるのでいっこうに練習になりません!(笑)
おかげで、今年の風の盆では、輪踊りに少し混じって踊ることができました。
踊り子たちと一緒に踊るのも、楽しいですよ!
「風の盆ステージ」についてもっと知りたい!という人は、以下の越中八尾観光協会のホームページをご覧ください。
http://www.yatsuo.net/kankou/

1stage.jpg

 

 

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【ポイント② 美味しいそば】
「山の畠で ふたりでまいた そばも花咲く オワラ 風の盆」
「手打ちにされても 八尾のそばだよ ちっとやそっとで なかなか切れない」
そばは、「おわら」の唄やお囃子にもうたわれています。
そのくらいに、八尾では昔からそばが親しまれてきました。

こちら、八尾の手打ちそば教室「やつおそば大楽」では、
毎週のように生徒さん達が集まり、おいしいそばを打ってます。
これからの新そばの季節には、八尾でとれたそば粉を使うそうです。
八尾のそばは、粘り気が強く、味が濃厚なのが特徴。何とも言えない風味です。
たくさんの生徒さんが通っているのですが、その中に、見覚えのある顔が・・・
番組にも登場した上新町の三味線奏者、城岸司さんです。
実は、日本各地で行われるそば打ちの大会で入賞するほどの腕前!
「そば打ちも三味線も、やっている姿が美しくなければならない」という言葉が印象的でした。
美しさを極めたいと思う・・・それが八尾人が持って生まれた性(さが)なのでしょうか。
ちなみに、城岸さんが打ったそば、つるつるでコシがあり、絶品!
タレも何もつけずに食べても、美味しく頂くことができました。
手打ちそば教室は、1日体験もできるそうなので、参加してみてはいかがでしょうか?
先生の指導を受けながら作ると、びっくりするほど美味しいそばができあがります。


また、八尾の中心部には、そば屋さんが何軒かあります。
こちらに立ち寄ってみるのもおすすめです。
お店でそばを手打ちしている所や、地元の山菜を添えてくれる所もあります。
観光協会に行くと、地図やパンフレットが置いてあります。
昼間や土日しかやっていないところもあるので、事前に確認してからたずねた方がよいですね。

3teuchi.jpg                    <手打ちそば教室の様子>

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                    <城岸司さん>

5soba.jpg                                                   <城岸さんが打ったそば>

【ポイント③ 冬の八尾】
風の盆が終わると、季節はあっというまに冬。
冬の八尾も、なかなか絵になります。
写真は、「日本の道100選」に選ばれている諏訪町通り。
今年の冬、朝の雪かきの様子です。
道路の雪を、番組でご紹介した防火用の水路「エンナカ」に落とします。
八尾は坂の町なので、エンナカの水が勢いよく流れており、雪が全て押し流されていくのです。

6yuki.jpg
夜になると・・・
公民館に集まってきたのは、西新町の地方たち。
そう、冬からおわらの練習をしているのです。
平均すると、1年中、週1ペースでやってます。
みなさん、仕事のあとに集まるので、スーツや作業服の人も。
練習のあと、「風の盆まであと半年しかないのでがんばりましょう!」とリーダーのひとこと。
冗談半分かもしれませんが、伝統を受け継いでいくのって、本当に大変なことなんだなと、思いました。
耳を澄ますと、ちょっとした音が三味線や胡弓の音に聞こえることがある・・・
番組の中で、そんなインタビューがありましたが、何だかわかる気がしました。

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投稿時間:10:00 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク


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