"駅弁"の知られざるこだわり
今回“駅弁”を担当したディレクターの菅井祐介です。
ゴールデンウィークには電車旅で駅弁を、なんて思っていただけたなら嬉しいです。
ここで番組ではどうしても取り上げられなかったこぼれ話を1つ。
新鮮さにこだわりぬいた伊豆修善寺駅の「あじ寿司」。こだわっているのはアジだけではないんです。「あじ寿司」では仕上げにワサビをひとつまみのせるのですが、そんなワサビにも秘密が…
生産しているのは修善寺でワサビを作りつづけて50年以上の安藤善夫さん。取材で連れっていっていただいたワサビ田に仰天。\車で修善寺から国道を行くこと30分。そして山道に入りそこからさらに30分。修善寺から1時間もかかる場所にワサビ田はありました。
(写真:作業する安藤さん)
そのワサビ田は他のワサビ田よりもはるかに標高が高い位置にあり、狭くて急な谷間をそのまま生かして作られているため、ものすごい不便。安藤さんは自家製のモノレールを巧みに駆使して、たった一人でワサビを作っているのです!そうやってできたワサビは他のワサビよりも水分が少なく、身が引き締まっているそう。
たった1つのワサビにもこだわりぬいた「アジ寿司」。まさかその駅弁にのせられたワサビがどのように作られているかなんて想像も及びませんでした。
(写真:イチから手作業で作り上げた安藤さんのワサビ田)
今回番組で取り上げた駅弁は「アジ寿司」に限らず、どこも細かいところにこだわりぬいた駅弁ばかりです。その分コストも高い。儲けもあまりない。にもかかわらず、お客さんに「おいしい」と言ってもらいたい、駅弁によって少しでもお客さんの旅を彩りたい、その思いで駅弁を作り続けている人ばかり。
旅のお供に、車窓を眺めながら駅弁をつまみ、そんなことに思いを馳せるのも悪くないのではないでしょうか?
投稿時間:11:13 | カテゴリ:ディレクターおすすめスポット | 固定リンク