梅雨の晴れ間!
新日本風土記事務局スタッフです。
梅雨真っ盛りですね。じめじめした日が続くと気分も滅入ってしまいますが、雨の朝、いつもは一晩で乾いていた部屋干しの洗濯物がまだ乾いていないとわかると、目に見えない湿気の存在感に妙に感心してしまいます。そんななか、梅雨の晴れ間は嬉しいですね。先週末は全国的によく晴れて、関東から近畿の各地では今年一番の暑さになったそうですね。晴れ間は嬉しいけれど、暑すぎるのも・・・と勝手な話ですが、まだ真夏ほど暑くないとはいえ、この時期の熱中症も少なくないそうです。奄美地方では先週末、梅雨が明けたと気象庁の発表がありました。平年より11日早いそうです。今年の夏は猛暑の可能性があるそうですし、みなさん、くれぐれも熱中症に気をつけましょうね。
さて、「暑い」「熱い」といえば、今週金曜日放送の新日本風土記「筑豊」も熱々です!明治から昭和にかけて、日本一の規模を誇った炭鉱地帯「筑豊」。命がけで働く炭鉱夫たち、女性たちの生き様には、胸を打たれます。また、今は炭鉱夫たちの子どもや孫の世代でにぎわうという酒店や、かつて筑豊のひとびとに笑いと涙を届け、今もその伝統を受け継いでいる大衆劇場など、とても見応えがあります。
さらにもう1つ、ぜひじっくりご覧いただきたいのが、放送予定日のページへ行くと掲載される番組ポスター。今回は、当時の筑豊の子どもたちの生き生きとした日常風景が写し出されています。白黒写真ながら、あふれる子どもたちの逞しさ、けなげさに、顔がほころびます。
ちなみに、新日本風土記のポスターを製作するチームは、「番組テーマと土地の個有性を求めて、手法にこだわらず、手段を選ばす、見えるものにする」を目標にしています。
「筑豊」を手がけたアートディレクター曰く、
筑豊の過去現在の写真、資料の中に、ポスターにしてくれと、叫ぶ写真がたくさんありました。
その中でこの写真は、『懐かしい、ひたすら懐かしい。』
と響いてくる1枚でした。
なぜ懐かしい?
当時、ありふれた日常であったろう子供たちの遊び風物。
各自、自分に夢中! 人目に媚びない夢中。
それが大人の中に眠っている子供を呼び起こす。
それが16世紀ブリューゲルの「子供の遊戯」に通じる夢中!
時を越えるのだろう。
写真をよく見ると視線がジグザグ繋がり、X斜線構図と相まって、
ルネッサンス期に完成した伝統的絵画構図である。
ディティールも時代の憧れの遊びに充ちている。
きれいな散髪。ズック靴、モダンなスピッツ犬と犬小屋。
鳩小屋だろうか、鳥を飼う少年を憧れで見る少年。
監督の目で見てひとつの謎がある。
写真として完璧すぎるのだ。
人と犬の視線の繋がり。ボタ山まで続く全体構図。ディティールは、物語りにあふれる。
写真はスナップなのか? 指示したのだろうか?
ぜひポスターも番組とあわせてお楽しみください!!
投稿時間:11:00