2018年08月14日 (火)

盆ボンボン!

「あの世この世」を担当したディレクターの山口です。ご覧いただきありがとうございました。

日本各地の風土と人を描く新日本風土記。そこによく登場するのが“お盆”です。年に一度、あの世から亡くなった人の魂をこの世に迎え、またあの世に送り出す年中行事。現在ではあまり見られなくなった昔ながらのお盆の風習を、番組はこれまでたくさん記録してきました。 

これは、先祖のお墓の前に一族が集まって食べたり飲んだりして過ごす秋田県仙北市田沢湖町のお盆。ご先祖様のお墓も一カ所に集まっています。

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日本には、亡くなった人は「あの世」で生き続け、さまざまな力で「この世」を守ってくれると考える祖霊信仰が古くからありました。そこに「盂蘭盆経」というお経が中国から入ってきて仏教の行事としてお盆が成立したようです。その二つの混じり合い方もさまざまだったらしく、その土地ならではのお盆の行事が各地に生まれたといえます。

たとえば徳島県吉野川では、魂は、川からやってきます。目印として河原に作るのが水墓です。

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香川県小豆島では、ご先祖様は、生のそうめんで編んだ「負い縄そうめん」にお供え物を乗せえてあの世に持ち帰ると信じられています。

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ところでお盆はどうして地域によって7月15日のところと8月15日のところがあるのか、知っていますか?それは、明治5年に政府が西洋の暦(太陽暦)を導入したことが直接の原因です。お盆は旧暦の7月15日でした。新暦になっても、同じ7月15日をお盆とした地域と、旧暦と新暦がほぼ一ヶ月ずれていたので8月15日にした地域があったのです。沖縄や奄美大島では、今でも旧暦でお盆を行っています。

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旧暦は月の満ち欠けをもとにした暦で、15日は必ず満月になります。そのため盆踊りは、月明かりで朝まで踊るものでした。その古い形が残っているが、郡上市八幡町の「郡上踊り」。

毎年8月13日~16日の4日間は徹夜で朝まで踊ります。観光客も参加できるのが魅力です。

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郡上踊り、楽しそうですね。あなたもぜひ一度参加してみてはいかがですか?

投稿時間:11:00


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