飛鳥で聞こえる、声。
「飛鳥」を担当した、奈良放送局の横山です。
のどかな田園の下に眠るのは、かつての都。目に見えない1400年間の重なりを、確かに感じる、飛鳥の不思議な魅力。お楽しみいただけたでしょうか?
発掘によって壁画や石畳が現れる度、全国から注目される飛鳥。しかし、その発見までには・・・発掘作業員の皆さんが、ひとかき、ひとかき。ガリと呼ばれる土かき道具を手に、過去へ遡る、地道な日々があります。
撮影中。地元の皆さんが、土の下に眠る、古の世界と気持ちを通わせたり。古代からたたずむ石や、木々のざわめきから、神さまの声を聞いたり。という場面に、たびたび出会いました。そんな不思議も納得できる、古を敬う飛鳥の暮らしと、空気。ぜひ、感じにいらっしゃってください!
【飛鳥のオススメ】伝飛鳥板蓋宮跡&甘樫丘からのぞむ夕日
他所から来た私たちでも、神さまや古の気配を感じやすい(?)のは、夕日を望む時ではないかと・・・。
伝飛鳥板蓋宮跡(でんあすかいたぶきのみやあと)は、飛鳥の中でも、都が何度もおかれた中心地。発掘であらわれた遺構が復元されています。
周りはぐるりと田んぼ。そこに沈む、都が開かれてから何十万回目かの夕日を見ると、飛鳥の底力を感じます。
<伝飛鳥板蓋宮跡 夕日>
甘樫丘(あまかしのおか)は、地元の方の散歩コースとなっている、小高い丘。実は、蘇我蝦夷(そがのえみし)・入鹿(いるか)の邸宅跡とも考えられる遺構が発掘されたところです。展望台にのぼると、万葉集に詠まれた山々や、かつて都だった田園地帯が一望でき、「あぁ、ここが、原点なんだなぁ・・」と、初めて来た人でも、飛鳥をふるさとのように感じられるはず。
<甘樫丘 夕日>
皆さんにも、飛鳥の声が聞こえることを願って。
取材にご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
投稿時間:11:12