月を愛でるお勧めポイント
「月の夜」を担当した荒木です。
今回の企画に携わってから、八重山地方各地の美しい風景を撮影する為に、とにかく、色んな場所を見て回りました。日本一の星空と言われる程の夜の絶景、黄昏時に奇跡的な輝きを見せるビーチ…など、私自身が感動した、ビューポイントを幾つかご紹介したいと思います。
まずは、石垣島のとっておきのビーチ。
「明石集落の浜」
東海岸にある、知る人ぞ知るビーチです。満月の夜にはウミガメが産卵にやってくる事もあるそうで、とにかく砂浜がキレイです。ひっそりとした森の中を抜けて行くと・・・
ご覧の通り。
夕陽もキレイですが、やはり海の満潮時の日中に行くのがおすすめです。(お越しの際は、くれぐれも自然環境に配慮下さい)
車での行き方は…
新石垣空港「南ぬ島石垣空港」から車で約30分。離島ターミナルからは車で約40分。国道390号(石垣島一周道路) を伊原間方面に向かい、79号と206号の分岐を206号(明石方面)に進み、5km程進むと明石集落が右手に見えます。集落からさらに東の方向の森を進むと浜に出られます。
路線バスの場合は…
新石垣空港「南ぬ島石垣空港」から50分ほど。市内のバスターミナルから1時間強。「平野線」もしくは「平野経由伊原間線」に乗り、「明石」停留所で下車。歩いて10分程で浜に出ます。
続いては…
「エメラルドの海を見る展望台」
石垣島のバンナ公園内に、本当にこういう名前の展望台があります。その名の通り、エメラルドの海と、そこに浮かぶ竹富島や西表島までが見渡せる、抜けのいい展望スポットです。
ここでは、昼間の撮影はもちろん、深夜、島を明るく照らすお月さまを撮影しに行きました。
山頂にあり、車での移動をおススメします。
行き方は…
まず、バンナ公園を目指します。バンナ公園までは、新石垣空港「南ぬ島石垣空港」から車で約50分。離島ターミナルからは車で約10分。公園内のくねくね道でひたすら山頂に向かって走ると10分ほどで展望台に行けます。
八重山地方の月は、本当に明るいんです。専門の方によると、八重山地方は気流の影響が少なく、月の輝きを大気が遮らないという事だそうです。
そのおかげで、肉眼で21の1等星を全て見る事ができ、88ある星座のうち、なんと84までが確認できる、「日本一の星空」と言われています。
もう1つは夕景スポットですが、やはり石垣島の名蔵湾が本当に美しいと思いました。雲の形や位置などの条件が整えば、ご覧のような絶景に出会えることもしばしば。
番組内では、満月の晩に塩を作る製塩業の方が登場するシーンで使用されています。
ところで、その製塩業の方ですが、不定期に海の掃除をしています。カヤックに乗って沖に出て、自分たちに恵みをもたらす海の様子を定期的にみているのです。
月の暦(旧暦)で暮らす皆さんは、やはり自然環境に対しても人一倍敏感です。西表島の染織家・石垣昭子さんもその1人で、布は手で織り、仕上げには必ず海の満潮を利用した海晒しを行います。
石垣さんは、手間の掛かるやり方で布を作り続ける理由を、私にこう説明してくれました。
「気持ちがいいから。気持ちよく仕事ができる。そのことが大事です」。
その様子が非常に印象的でした。最後の写真は、その時の1枚です。
投稿時間:10:44