全国高校放送コンテスト優勝者からのエール

第66回 NHK杯全国高校放送コンテスト
創作テレビドラマ部門 優勝者

野中和典さん 「魅かれ惹かれて」制作

今回、メッセージを掲載していただいてありがとうございます。僭越ながら私の経験をみなさんにお届けできればと思います。

優勝時のお写真(カップを持っているのが野中さん)

制作開始当初は、プレッシャーの毎日でした。前年度(第65回)のテレビドラマが惜しくも準優勝に終わり、このまま先輩の意志を継いでいけるか非常に不安でした。どうすればよりよい作品をつくれるだろう?ひたすら考えて辿り着いたのは、「伝え方」でした。テレビという媒体を活かしたメッセージの伝え方を模索しました。映像でしか表現できないことを考え、取り入れることでより印象の強い作品にしようと考えました。

しかし、一筋縄ではいかないこともたくさんありました。脚本でも、撮影でも、編集でも、何度も壁に突き当たりました。その度に、客観的に作品を捉えるように心がけました。制作チームと相談するのはもちろん、それ以外の部員にも意見をもらって、新たな道を見つけることができました。このとき意見をくれた人たちがいなかったら、挫折してしまっていたかもしれません。作品を作る当事者だけでは気づけないことはたくさんあります。いろんな意見を大切にしてみてください。

また、この作品は放送部の枠を超えて、OGの先輩、他の部活の生徒、地域の方々、他にもたくさんの人たちの支えがありました。この作品のテーマは「人との繋がり」でしたが、まさにたくさんの人の繋がりによって完成した作品だったと言えます。制作に協力してくださった方々には本当に感謝でいっぱいです。
私が放送部の3年間で得た経験は、高校を卒業した今でも、ずっと生き続けるものだと思っています。苦楽を共にした仲間・部員たちとのかけがえのない思い出は、月並みな言葉ですが、間違いなく一生の宝物です。

色々と大変な毎日ですが、みなさんがそんな素敵な放送部生活を送れることを心からお祈りしています。