追憶

溶けないように
忘れないように

幻の雪が
両手のひらに
降り積もる

朗読

笹原ささはら 由理ゆり

福岡県 57歳 
肢体不自由

母が亡くなりました。時は止まり、深い暗闇の中に今もうずくまっています。
詩を書くことは、母の願いでした。
もしかしたら、それは母にとって誇りでもあり、希望の灯だったのかもしれません。
私は言葉にならない約束を少しは果たせているのでしょうか。