時計

ぼくは、今まで時計が読めなかった。
何回も教えてもらったけど、分からなかった。
くやしかった。
でも、最近少しずつ読めるようになった。
一番嬉しかったのは、
お父さんやお母さんが仕事が終わって
帰ってくる時間が分かるようになった。
今までより少しだけ待つ時間が短くなった気がした。
「おかえり」

朗読

池田いけだ 鐘太しょうた

茨城県 14歳 
知的障害/発達障害

今まで時計が読めなくて辛かったです。
いつもお父さん、お母さん、お姉ちゃんに「今何時?」と聞いてばかりいました。
お昼なのに「もう夕方になった?お父さん仕事から帰ってくる?」と聞いたこともありました。
でも今は、誰かに聞かなくても読めるようになったので、
一番僕のことを心配していた家族は、やっと安心したようです。