デジタル技術を駆使した斬新な芸術表現で知られるメディアアーティスト・岩井俊雄。彼が今、子どもたちと一緒に楽しめる手作りのおもちゃに夢中になっている。一体なぜ?
じつは近年、彼はある危惧(ぐ)を抱き始めたという。パソコンなどのハイテクを使うことと、手や身体を動かして物を作ること。現代社会では両者が完全に分離し、子どもたちにとっての「現実感」が見失われつつあるのではないか? 今回彼は、自身の娘が通う小学校で「物作りからデジタルへの架け橋」をテーマに特別授業を開催。子どもたちは、岩井直伝の実験や工作を通して、映像メディアやデジタル技術の基本的な仕組みに触れ、遊び心あふれるオリジナル・アートを作り上げてゆく。
見て、聞いて、触れて、作って楽しい、新しいメディアの授業。岩井俊雄のおもちゃ作りは、子どもたちの五感の宇宙から、新たな「現実感」を呼び起こすことができるか?
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