3月19日(土)放送
遺された声〜ラジオが伝えた太平洋戦争〜
 中国吉林省档案館で太平洋戦争中、NHKや満州電信電話株式会社が長春(旧・新京)で放送したラジオ番組の録音盤2200枚が初めて公開された。

 真珠湾攻撃の戦果を時々刻々伝える放送に始まり、香港、シンガポール陥落の実況中継など、詳細な戦争報道が記録されている。また、旧満州独自の放送として皇帝溥儀の儀式中継、満映理事長・甘粕正彦らの講話、さらには満蒙開拓団や産業戦士、特攻隊員など庶民の貴重なインタビューも含まれている。これ程まとまった戦時中のラジオ放送の録音盤は日本にはもはや残されておらず、日本の放送史の記録として貴重な発見である。

 番組では森繁久弥氏ら当時の放送関係者の声も取材。特攻隊員や開拓移民など録音盤に登場する人々を追跡し、ラジオが戦争の時代、旧満州,中国東北地方でどのような報道を行い、それが何をもたらしたのかを明らかにする。
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