10月4日(土)放送
ネイティブアメリカン 祈りの大地 〜喜多嶋洋子 30年目の旅〜
 喜多嶋洋子―。

 東宝青春映画の伝説的ヒロイン・内藤洋子の現在の名前である。

 「伊豆の踊り子」、「氷点」などで人気の頂点を極めたとき音楽家・喜多嶋修氏と結婚、芸能界を完全引退。アメリカに移住後、およそ30年間どんなメディアにも登場することはなかった。

 3人の子供たちに恵まれ、孫も生まれ、いま53歳となった喜多嶋洋子はアメリカの一市民として、また、地球市民として自分にできることはないかと模索しているという。

 そんなとき思い浮かべたのが、初めてアメリカの大地に立ったときの不思議な思い、美しい広大な世界を最初に切り開いてくれた、先住民ネイティブアメリカンたちへの感謝の念だった。ネイティブアメリカンのナチュラルな生き方を、自分自身の主婦としての体験を通じて取材し、自然や他者と「共生する心」を静かに伝えたいと考えるようになった。

 番組では、喜多嶋洋子は、ネイティブアメリカンの居留地を訪ねる。ニューメキシコでは、ズニと呼ばれる部族を訪ねる。そこで暮らす家族に溶け込み、野生の植物に関する知恵、雨ごいの踊りも体験。オクラホマ州では白人の入植以来激減した、バッファローの繁殖に取り組む人々を訪ねる。古くから伝わる彼らの生活の知恵を体験、長老が語る言葉に耳を傾け、彼らがたどってきた歴史を知る。

 30年の沈黙を破る“伝説の美少女”復活の話題とともに、ネイティブアメリカンの生き方を美しい映像でつづる。
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