4月19日(土) 放送
 今日本で進められようとしている経済改革。その中心は不良債権処理と金融機関の再生だ。この「金融改革」を断行し、経済のV字回復を果たしたのが、お隣の国・韓国である。ハードランディングと呼ばれる激しい改革を5年前に行い、アジア一の経済成長率とIT産業を誇るまでになった韓国経済。しかし、この改革は同時に、失業や所得格差の拡大といった影ももたらした。

 番組では、韓国最大の「国民銀行」を舞台に、経済改革の実相をリポートする。自らのリストラと賃金カット。断行した不良債権処理。大企業からの賃金引き上げと中小企業へ優先融資という大転換。そして生まれた新しい企業。韓国を例に、ハードランディングの光と影に迫る。

 スタジオには、ゲストを招き、日本が参考にすべきところ、参考にはできないところを議論してもらう。

1、担保融資から信用貸しへ、大企業から融資を引きはがし中小企業へ。韓国の銀行が行なった大転換は日本の銀行も可能か。

2、行き詰まった不良債権処理。韓国政府は処理すべき焦げ付き大企業55社を指名した。そして、体力のない銀行の国営化を断行した。日本政府ならどう対応する?

3、IT産業や中小企業の復活で好調となった韓国経済。しかし、大量解雇賃金カットのつめあとは残る。パート化率40%の現状と貧富の差の拡大。日本は雇用問題をどう考えるか。
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